ここ2年くらい、ヘア・カットにはSM Mallの中にある二つの理髪店のどちらかへ行っていました。

コロナウイルス感染症で客が減ったので、料金は70ペソ値上げされ、それぞれ220ペソ、320ペソになっています。

 

50ペソのチップを加えると、高い方は370ペソ(850円)になり、日本で利用していた1,000円の理髪店と変わらない料金です。

 

 

ダウンタウンへ行くConel-Olympog Road沿いで住宅開発が進み、様々な店が開いているのを運転しながら眺めていると、入り口に70ペソと大書した理髪店が目に留まりました。

 

フィリピンへ移住して最初に住んだネグロス島のドゥマゲテの道端に40ペソの理髪店があったのですが、当時は入る勇気がありませんでした。

 

格安理髪店を試してみる機会の再来です。

 

 

 

髪が伸びたところで、自宅に最も近いその理髪店に向かいました。

 

チェーン店のようで、若い夫婦が経営しています。

店内は真新しく清潔で、子供の髪を丁寧に仕上げていました。

 

ハサミだけを使ってトリムしてほしいと注文をつけると、笑顔で了承です。

トリミングは15分で終了し、思ったより短めなのは今まで通っていた店と同じでした。

しかし、30ペソのチップを加えても100ペソは納得の料金です。

 

 

 

 

近所で用を足す。

格安理髪店は、フィリピンでは当たり前のことを実行する良いきっかけになりました。

 

家の裏の小さな住宅地に1軒のサリサリ・ストアがあり、パートナーのLaiは時にソフト・ドリンクなどを買いに足を運んでいます。

 

携帯電話の前払いを頼みがてら、何を売っているのか確認しました。

食料品、日用雑貨などかなりの品数があり、小口で買えるので、何かを切らしたときには便利です。

 

 

ジェンサンには公設市場が何箇所かあり、その他にも各バランガイ(フィリピンの最小行政単位)には必ず市場があります。

 

環状道路からMabuhay Roadに入ってすぐの場所に小さな市場ができ、みるみる大きくなっています。

今や夕暮れ時の買い物客の数は驚くばかりです。

 

この種の市場が人口の50%を超える貧困・低所得層の人たちの生活を支えており、特に日給で働く人たちは、夕方に1日分の米と食料を買いに来るのだとLaiは言います。

 

 

 

主食の米は38−42ペソ/kgです。

我が家では少し粘り気のある長粒種米を85ペソ/kgで買っています。

 

同じ米屋で売っている卵は1個5.5−6.5ペソでした。

1個だけ買っても割高にならないよう値段が設定されています。

 

 

 

鶏肉は170ペソ/kgですが、豚肉はアフリカ豚コレラの流行で290ペソ/kgに高騰しています。

 

魚類は青魚と大型魚の切り身が中心で、高級魚は売られていません。

値段は100ペソ/kg程度です。

 

 

 

 

 

野菜は新鮮で、果物は安価なものだけです。

野菜は1束5−15ペソ、パパイヤは15ペソ/kgでした。

 

最低賃金(1日)の315ペソ(720円)で、5人家族の1日分の米と食料が買えるか試算してみました。

 

米3kg:38x3=114

卵5個:5.5x5=28

鶏肉500g:170x0.5=85

青魚500g:100x0.5=50

野菜2束:10x2=20

合計:297ペソ

 

 

 

2020年3月にコロナウイルス感染症が拡大して以来、ダウンタウンのレストランの多くが閉鎖に追い込まれました。

 

人数制限なしの営業が認められてからも、客足は戻っていません。

客自体が閉鎖された空間を避けるようになったせいもあるでしょう。

 

そのかわり、郊外に多くの屋外レストランが開店しています。

 

 

 

 

環状道路沿いの車で5分の所にも、シーフード・レストランが出来ていました。

 

広い敷地内に客席としてバハイ・クボ風の東屋が15棟配置されています。

これならば、家族や仲間で感染を気にすることなく、ゆったりと食事を楽しむことができます。

 

 

 

 

魚介類も新鮮です。

 

サラダ2種に、貝のスープ、ティラピアのフライ、ソフト・ドリンク、合わせて825ペソでした。

 

感染が心配なダウンタウンのTiongson Arcadeまで、わざわざ出かける必要はなさそうです。

 

 

 

 

近所で用を足す。

 

それは、フィリピンでは当たり前の生活をするということでもあると気づかされました。