パートナーLaiの両親が住んでいるMaasimの船大工に、手漕ぎのバンカ(Bangka)を発注しました。

 

両親の家の庭先にある浜辺のコテージで過ごす時間をより楽しもうという魂胆です。

目の前の海は好漁場で、珊瑚礁もあるのです。

 

 

 

建造工事は着々と進んで、船体が完成しました。

 

強度材は船首・船尾材と寸法の小さいフレーム材だけで、軽量構造になっています。

船側板、船底板はボート用の特殊合板です。

 

 

バンカが竣工して、両親の家の庭先に搬入されたと連絡があったので、さっそく点検と試運転に出かけました。

 

工期は2週間で、建造費は19,000ペソ(42,000円)(資材費16,000ペソ+工賃3,000ペソ)でした。

 

 

 

バンカと浜辺のコテージ、なかなか風情のある眺めです。

 

 

船名は娘の名前です。

 

Dianneという名前はPrincess Dianaからもらったというので、かなり由緒ある船名です。

 

 

船体にはマリン・ペイントが塗装してあります。

 

上品な色合いはLaiが決めました。

この色で魚が釣れなければ、直ちに変えてくれるそうです。

 

 

船首尾には波除付きの甲板が設置してあり、海水の打ち込みを防ぎます。

 

座席は船尾側の一つだけですが、船首側にもう一人乗っても問題なさそうです。

 

 

 

バンカは両舷のアウトリガーが特徴です。

 

アウトリガーの浮体にはフィリピン特産の竹が使われています。

 

 

 

砂浜で錨用のサンゴを探して、ロープの先端に取り付けました。

 

進水準備完了です。

 

 

東屋で休んでいた二人の男性に進水の手伝いを頼みました。

 

バンカを水際に下ろすと、命が宿ったように生き生きと見えます。

 

 

 

 

まず、沖に漕ぎ出しました。

 

海は目にしみるようなコバルト・ブルーです。

海水の透明度が高いのです。

 

 

 

パドルで力一杯漕ぐと、4ノット(時速7.4km)の速力が出せます。

 

海は穏やかで小さな波しかありませんでしたが、波に向かって進む時の凌波性は良さそうです。

 

 

アウトリガーがあるので、直進性は優れますが、大角度の回頭には工夫を要します。

パドルの扱いに慣れれば問題はないでしょう。

 

 

帰路に、釣りや素潜りで錨泊することになる岩場で投錨試験を実施しました。

 

錨がわりのサンゴが海底をよく掻いて、船の位置を保っています。

 

 

 

試運転の結果に満足して帰港しました。

 

乗っているだけで楽しいのは、意外な発見でした。

魚釣りと素潜りだけでなく、少し遠出も楽しめそうです。