世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数調査で、フィリピンは常に上位にランクされています。
経済、教育、健康、政治の4つの分野における男女格差が少ないのは、途上国では非常に稀なことです。
そう聞くと、てきぱきとした男勝りの女性を想像しがちですが、決してそんなことはなく、彼女たちは常に女性らしくありたいと願っています。
よちよち歩きの女の子にピアスを付けるのは、少女から女性への成長を願う大切な儀式なのです。
それに対して数歳になった男の子がCircumcision(割礼)を受けるのは、少年から男性への成長を願う大切な儀式です。
もちろん彼らの目標は一生を男らしく生きることです。
弟のBongがメンバーとなっているフリーメーソンの組織がCircumcisionのコミュー二ティー・サービスを計画しました。
召集されたのは医師、陸軍の衛生兵、そして手術器具と薬剤調達担当のLaiです。
彼女は早朝に家を出たので、私はゆっくり朝食を摂った後、Moneraの運転で現地に赴きました。
Sarangani州Malapatanにある山間部の集落です。
Sarangani Bayに沿ってCoastal Roadを30分ほど南下した後、山道を行くこと約1時間、遂に川と山に囲まれたDaan Suyanに到着しました。
手術が行われているのはバランガイ・ホールです。
もう60人の男の子が儀式を終えたところでしたが、運よく最後の数人に立ち会うことができました。
テーブルの上にシーツを広げた手術台に男の子たちを仰向けに載せ、医師チームと衛生兵チームに別れて手際よく手術は進められます。
そして手術中に泣いたことが恥ずかしくなったのか、いささか照れ、またいささか誇らしげに、母親やおばあちゃんに付き添われて帰って行きました。
現場を撤収した後、近くのフリーメーソンのメンバーの家で昼食を頂きました。
Laiはこの種のコミュー二ティー・サービスに何度も参加していて、Circumcisionの腕前はベテランの衛生兵と競うほどなのだそうです。