約60年前に大学の学生寮で4年間を過ごした時、洗濯場には洗濯機があったと記憶しています。
ところが、フィリピンの多くの家庭には洗濯機はなく、私の家も同様です。
フィリピンの人達は清潔好きで、一日に2-3度はシャワーを浴び、その都度洗い立ての衣類に着替えます。
夏物ばかりとは言え洗濯物はかなりの量です。
ショッピング・モールには家電製品の大型販売店があり、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などが所狭しと並べられています。
しかし、フィリピンの主婦は洗濯機では彼女たちが望むレベルまで汚れは落ちないし、衣類が傷むと信じています。
そのため洗濯機だけは普及率が低いのです。
勿論、洗濯機を買えない家庭も多いのですが、中流以上の家庭ではメイドに手洗いさせるので、洗濯機は不要というわけです。
ところが、メイドのSharonが病気になってしまいました。
Laiが帰宅後に洗濯するので就寝時刻は毎夜11-12時です。
その上、5時半に起きて朝食の準備をしていては体を壊すのは目に見えています。
彼女を一か月がかりで説得して、遂に我が家に洗濯機が届けられました。
屋内に洗濯機置き場はないので、テントも併せて買い裏庭に置いています。
しかし、Laiは相変わらず洗濯物を漬け置きし、ブラシと手で丁寧に洗ったのち洗濯機に入れています。
どのくらい時間と労力の節約になったのか今のところ定かではありません。