雰囲気はまるで世界名作劇場?ガンダムが苦手な人にお勧め出来る『 ∀ガンダム ( ターンエーガンダム )』
30年以上の歴史を持つガンダムシリーズ。最早ガンダムというタイトルだけは誰もが知っている作品です。と..........≪続きを読む≫

ガンダム20周年記念作として制作された∀ガンダムは、当時様々な意味で衝撃でした。

SFらしからぬ19世紀のヨーロッパを思わせる世界と牧歌的な空気、
日本人が抱くガンダム像とは異なるMSのデザイン、中性的な魅力を持つ主人公ロラン、
そして禁忌とされる「黒歴史」の謎など、すべてが当時の視聴者には異質に見えたものです。

そのため、当時の評価は「ダメなアニメ」の略である「ダニメ」と酷評され、
正当な評価が成されれるまで、しばしの時間を要する事となりました。
個人的な話ですが、同年秋季に放送され、当時は高い支持を集めていた
「無限のリヴァイアス」の方が、今考えるとダニメに感じるんですよね・・・

閑話休題。
これも個人的な感覚ですが、∀は「発掘兵器」の存在も特徴のひとつでした。
地上から宇宙まで幅広い活躍を見せたカプルは、「機動戦士ガンダムZZ」の
水陸両用MS・カプールに酷似したMSであり(同一機なのかタイプ違いなのかは不明)、
ボルジャーノンはどう見てもザク、ズサンは同じくZZのズサに酷似した姿と、
次は何が出てくるのかも気になっていました。
(そのため、スパロボでは宇宙世紀系MSとの相互乗り換えも可能だった)

もちろん富野作品ならではの富野節も随所に盛り込まれ、じっくりと、
そして長く見せていくストーリー創りと相まって、最後まで観続けられました。

その後プロになり、カプルの作例を任された時に再度観直しましたが、
歳を重ねたからこそ随所のユーモアに共感し、良作であるという確信が生まれました。

今だからこそ、∀は観ておくべきガンダムの1作だと思えるのです。