胸を熱くさせるロボットアニメ アンケート1位は「天元突破グレンラガン」
アニメ!アニメ!では11月27日から12月2日までの期間「ロボットアニメ」をテーマにアンケートを行っ..........≪続きを読む≫
ハッキリ言ってしまえば、ガオガイガーとトップ以外はすべて魂とロマンのない紛い物です。
何故そう思うのか、それはいたってシンプルです。

1位のグレンラガンがそう思うのは、熱血の皮を被ったカラッポの器でしかないからです。
「巨乳が売りか腐向け」という路線は魂のないロボットアニメの証拠であり、
グレンラガンは一部前者を含む要素がある事に加えて、「向こうがデカいからこっちもデカくした」という、
その発想が非常によろしくない。巨大化が許されるのはグレート合体までだ。
要するに「小が大を倒す」事こそが、ロボットアニメ究極のカタルシスなんですわ。
そして2位のギアスは、腐に媚びた時点で完全に論外です。

3位のエヴァは、良い意味と悪い意味の双方で業界と市場に影響を与えてしまったのが主たる理由です。
悪い意味で言うと、業界内に「エヴァっぽくすれば売れる」という誤解を振りまいてしまい、
ソレっぽいメカデザインやセカイ系・鬱要素満載のストーリーばかりという「亜流」が蔓延し、
その中で登場した最たるものが、6位のファフナー、ランク外のラーゼフォンというワケなのです。

6位のアルドノアも、コンセプト的にはマシな方ではあるものの、虚淵脚本という時点で察しが付き、
かつメカ描写がCGという所が残念でなりません。時代の主流なのかもしれませんが・・・

7位のマクFは、ランカ=サンとシェリル=サンを前面に押し出している時点で
完全にコレジャナイと実感し、8位のヴァルヴレイヴも・・・ヴァルヴレイブのデザインもストーリーも、
まったく意味がわからないというオチが付き、10位のアクエリオンに至っては・・・
「合体っていうのはそういう意味じゃない!!」と当時からツッコんでいるのが理由です。
要は「ロボットの合体っていうのは快楽じゃないんだ!そういうのはエロの方向でやれ!!
ロボットの合体とは・・・熱く、そして激しく燃え上がる”魂の炎”だッ!!」って事ですよ!



トップは純粋に頷けますし、ガオガイガーも納得がいきます。
が、勇者シリーズで本当に熱いのは、エクスカイザー、ファイバード、マイトガイン、
ジェイデッカーの4作になるのですが。

エクスカイザーは未就学児童と親御さんが観るものと意識して、
すべてにおいて丁寧な創りを心がけつつ、一番の見せ場であるメカ描写にも力を注ぎ、
合体・必殺技シーンは神がかった完成度を誇示しているという、本物の熱さを内包しているのです。
それを強く感じるのが最終話であり、サブタイトルに本作のテーマが集約されています。

一方のファイバードも、前作の根幹的なスタイルを継承しつつ、感動する心の大切さ、
メカ描写はパワーで魅せるエクスカイザーとは対照的に、爽快感溢れる完成度を成し遂げ、
主人公・火鳥勇太郎の「天然だが頼れる兄貴」というキャラキター性もあって、
勇者シリーズを長期シリーズへと大ききくさせる力となったのです。

マイトガインは全年齢対象の痛快娯楽活劇として、登場するロボットのほとんどが電車、
キャラクターは日本映画黄金時代の名スターをもじった名前が与えられるなど、
ブッ飛んだ設定と軽妙かつ王道のストーリーが絶妙に融合した純粋な面白さに満ちています。

ジェイデッカーは原点に立ち返り、人間と超AI搭載型ロボット・ブレイブポリスとの
「心ある者同士の絆」を描きつつ、あえて殺人事件を扱わない刑事ドラマのテイスト、
ご近所さんやクラスメイトとの日常テイストを融合させた、心を熱くさせる一作になっています。



この他には、子供の頃の夢をカタチにしたライジンオーも絶対に外せません。
教室が司令室、学校から発進するロボットという斬新さを持ちながら、
王道を往く合体シーン・必殺技シーン、全員で地球を守る団結など、
「胸が熱くなるとはこういう事だ」と語りつつ、邪悪獣は「人間にとって迷惑なもの」の
具現化という点から、「生きるという事は迷惑なものとも向き合う事である」という、
ある種の教訓も盛り込まれており、熱さだけでなく深さも内包した一作なのです。
こうして築き上げられたライジンオーの根幹は、迫力のメカアクションとドタバタで見せるガンバルガー、
等身大の6年生をリアルに描きつつ、メカ描写にさらなる磨きをかけたゴウザウラーにも継承されました。

そして過去にも散々言っていますが、20世紀最後の王道を往く電童、
ロボットアニメと少年漫画のカタルシスの極みたるガイキングLOD、
完全に個人の好みですが、問答無用の熱き魂たるスパロボOGジ・インスペクターこそが、
本当の意味で「魂を熱くさせる」ロボットアニメなのです!



マーチャイダイジングの主流が円盤(BD・DVD・CDなどのディスク媒体全般)である以上、
昔ながらの路線では売れないという意見もわからなくはないんです。
しかし、僕らは幼少の頃よりロボットアニメから「生きるうえで大切な事」を学びました。
そしてこのこの事は後世にも語り継いでいくべきであるからこそ、
”ロボットアニメだけは邪道であってはならない”と強く思います。

そういった意味で今年の中では、トライオン3こそが今のロボットアニメが失ったもの、
そのすべてを宿した、ロマンと美学溢れる存在だと感じますね。ガンプラですが・・・