先のブログにメーターの話をちょっとしましたがここで水道メーターの話を少し。

戸建ては勿論、賃貸でも永く同じ場所で生活していると一度は経験するであろう水道メーターの交換。

先に書いたようにメーターは水道局の持ち物。個人が弄ってはダメです。
このメーター交換、ちゃんと法律で決まっています。

水道メーターだけに水道法?

いえいえ実は計量法です。

水道メーターは八年以内に交換が義務づけられています。
実際は大体6年前後で交換する自治体が多いようです。

そしてこのメーターを作っている会社の1つが皆さんご存知みのもんたさんが社長をしている会社なんですね。

この水道メーターは多分リサイクルで何度も使い回しをするものと思われます。

この水道メーターの交換業務も元請けは当然水道局。
更に公共工事(事業?)なので入札制です。
この仕事、実は水道設備屋皆がやりたい仕事。

水道メーターには口径が様々有ります。
一番小さい物で15。大きい物だと100を軽く超えてきます。

材質も基本的に青銅鋳鉄製なので見た目以上に重いです。

そして数が溜まるとかなりかさばる。

しかもこの外したメーターは綺麗に洗って泥などを落としだ後、水道局監視の元指定された場所・日時に返却しなければなりません(これらが本当に面倒くさい)

交換作業も一軒一軒指定されたお宅を訪問して取り替えるのですが築年数の古い家屋だと嫌な予感。実際にメーターボックスを開けて予感が的中。ボックス内が土で埋まってるなんてザラ。園芸用の小さいスコップで土を掻き出す作業の始まり。
中にはミミズや団子虫などの住みかになってるし蜘蛛の巣なんて当たり前。
更に作業は地べたに膝付いて腰曲げたままの過酷な姿勢。
更に更にこのメーター交換作業、何故か私のいた市では毎年6月~8月までの作業。昨今の猛暑の中、炎天下でしゃがみこんだ体勢はキツすぎます(>_<)

けれども皆さんやりたがる。

何故か?

つづく


引き続きバルブの話。

2つ目のバルブは「サドル分水栓」と言うもの。
これは本官から敷地内(宅内)に水道を引く時に使う部材。
これがサドル分水栓↓
これを本館にはめて上の蓋を開け専用の工具で本館に穴を開けます。
この方式だと水を引くのにわざわざ本管の水を止めて断水にする必要がないのです。これを「不断水工法」と言います。
で、写真の金色部分左側の出っ張り、これがバルブです。
本来は本管に穴を開けた後、器具を抜くまでの間水が吹き出さないように閉めとく役割なので埋め戻す前に必ず開けそのまま埋め戻すので弄ることが出来なくなるバルブですが補助バルブ・宅内止水栓がおバカになってしまったとき、どうしようもないときなどにこのサドル分水栓まで掘ってバルブを閉める事も過去に何度か経験しています。

3つ目のバルブ。
これは最後の手段。本管の止水栓!
これ閉めると広範囲の水道が止まります。場所によっては1集落全て止まります(笑)
従ってこのバルブを開閉するのは水道局の人だけ。大規模な漏水や工事をする時にしか弄りません。

この様に上下水道には三重四重の備えが有るんですね。

つづく
水道に関しての「宅外」と「宅内」の違いは皆さんもおわかりの通り。

家の中の水道器具等は宅内設備。
家の外にあるのは宅外。当たり前ですね。
ただ外に有っても無資格者が容易にいじれる物も有ります。立水栓(別名 ボン柱)や家屋の外、外壁などを伝っている外配管など。要は見える配管等ですね。

次に「敷地外」と「敷地内」の違い。

これはちょっと説明しないとならないです。

勿論、自分の土地内の事ですが水道の場合、何処からが使用者で何処からが水道局の維持管理(所有物)なのかがはっきりと区別されています。

そらは水道メーターが境目。

本管から水道メーターまでが役所。
それ以降の宅内側が個人の維持管理責任です。

もうおわかりですね。水道メーターから宅内側は使用者の維持管理ですから基本的には何をどうしようと勝手です。
だから資格を持たない人も弄れる訳です。

ただ先程も書いたようにクラシアン業者は目に見える箇所の作業しか基本的にしません。
皆さんの家の水道メーターは何処にありますか?
殆どが家の前の道から1~2m以内位の地中に有りますよね(一部例外有るけど)
このメーター(メーターボックス)から宅内までの配管は当然地中に埋まってます。表面が土なら人力でも何とか掘れますが(それでも大変だからやらない)コンクリ敷きの駐車場にメーターボックスが有ったりすると人力ではほぼ無理。仮にやっても1人や2人では日が暮れます(笑)

だからやらない(やりたくない・やれない)

水道設備屋はそれなりの設備と人員、経験値が違うので当たり前のように施工出来ます。

ここでちょっと余談。

メーターボックスの中には「補助バルブ」と言うバルブが必ず有ります。
宅内で漏水が起きたときは慌てずこの「補助バルブ(メーターバルブ)」を閉めましょうね。
家中の水が止まります。

更に余談ですがこの補助バルブ以外にもバルブは3つ有ります。

1つは「宅内止水栓」と言われる物。
これは必ずメーターボックスの前(道路側)の敷地内に有ります。
メーターボックスよりも小さい円形の蓋が地面に有るはず。丁度ペットボトルが入るぐらいの大きさ。
しかしその深さは600mmはあるので腕を突っ込んでも届くかどうかの深さ。
先の「補助バルブ」はあくまでも補助ですから本来のバルブはこっち。
ただし個人がこの「止水栓」を弄ってはダメですよ。先にも書いたようにメーターから道路側は水道局の維持管理ですから例え敷地内でも水道局の「持ち物」ですからね。
まぁ個人が素手で弄ろうにも手が届かない可能性も高いですから弄れないかもですけど。
(水道設備業者や水道局には専用の器具(開栓棒)が有るので簡単に回せます)

つづく