こんにちは。心理カウンセラーの藤田大介です。
今日、こんな記事を見つけました。
「日立が接客ロボ 多言語に対応」
日立が接客や案内をするロボットを開発し、2018年の実用化を目指しているそうです。特徴は、多言語に対応していることと、ロボット自ら困っている人を助けに行くことだそうです。ソフトバンクは先月、表参道にPepperだけで接客する携帯ショップを期間限定でオープンしていますし、技術の進歩の早さに驚きます。私もソフトバンクショップでPepperの接客を受けたことがありますが、その動きや音声も含め、思っていたより「ロボットぽさ」は無く、好印象に感じたのを覚えています。

こうした技術の進歩は生活の便利さを向上させてくれるものですが、一方で既存の仕事がロボットに取って代わられる可能性も指摘されています。「10~20年のうちに人間の行っている仕事の約半数がロボットに取って代わられる」と、オックスフォード大学准教授らの論文で予測されたのはすでに1年半前。その中にはレジや受付、案内係といった接客業も含まれていました。本当に、これらの職業はなくなってしまうのでしょうか?

作業の速度や正確さで勝負するなら、人はロボットには勝てない。誰も異論は無いでしょう。また、人工知能の進歩を考慮すれば、きめ細かな対応でもいずれ追い越される。その上、接客業で多く見られる「従業員の不平不満」「離職率の高さ」「育成の手間」といった問題も一気に解消されるので、雇う側からすればロボットは大変魅力的な労働力と言えるはずです。

ですが、値段以上の価値を感じさせてくれる接客も存在します。ディズニーのホスピタリティは言うまでもなく有名ですし、スターバックスも心地よさを感じさせてくれる接客が一つの大きな魅力でしょう。また、私が好きでよく利用させていただく居酒屋、塚田農場も人に魅力があります。温かく元気をもらえる表情と安心感のある声、心地よい間、美しい所作。人はこうした面に価値を感じ、お金を払うもの。人には、承認欲求があります。相手から認められる、大切な存在として扱われることで、自己重要感を満たそうとする性質を誰もが持っています。そして、人の中で生きていく以上、満たしてくれる相手も人であることを望むものです。

この、相手の自己重要感を満たす能力こそ、おもてなしの精神です。他国には類を見ない日本人固有の精神は、これからロボット化が進み利便性が益々増していく社会において、これまで以上の価値を持つ。私はそう思います。何かとゴタゴタの続く東京五輪ですが、2020年には最高の「お・も・て・な・し」を提供し、その後世界へおもてなし精神を輸出すれば、世界における日本の重要性も再び高まるのではないでしょうか。そのためにも、今日から日々、笑顔や所作に気をつけて過ごしていきたいものですね。

今日も読んでくださりありがとうございました。
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DF心理相談所 藤田大介