※長文になりました。興味のない人はスルーして!
夜勤だった。午前2時頃の話。活動拠点の大阪ミナミ事務所(ビルの一階で通りに面しています)で休憩していると窓越しに尋ねる人あり。※道を訊く人が結構います。
事務所内に入れることはできないので、寒い中、路上で話を聞くことに。
30代前半の男性です。よれよれのジャンパーにジーンズ姿。
「国道2号線はどちらでしょうか」
うーん、場所とか通り名は聞かれることはあるけど、国道と言われてもわからない。
「どちらをお探しですか?」
「いえ、広島まで歩いて帰ります」
「・・・・・・」
げっ、いまどきヒッチハイクで全国を旅する人がいるの? それに大阪から広島まで歩いていくとすれば、一週間はかかる…と思う。
よくよく事情を訊いてみると
広島から大阪・京都・奈良へ旅行のためやってきた。途中(盗まれたか、落としたかで)財布のないことに気づき、現在一文無し。警察へ行くも帰りの交通費までお願いすることはできない。大阪では身寄りもなく知り合いもいない。広島には家族もいない。祖母に育てられ天涯孤独の身。
これがすべて本当の話なら、それはお気の毒に。せめて美味しいものでも食べて…と小銭を渡すところだが…
しかし果たしてこの男性の言っていることが本当だろうか。不可解な点が多くある。
不可解な点とは…
●まず服装~旅行で来たと言っているのに、リュックやカバンらしきものがない。広島から大阪・京都・奈良へ日帰り旅行に来たわけではあるまい。だったら着替えの一枚や二枚が入ったカバンはもってきているはず。
●現れた時間帯が午前2時~確かにこの辺り(大阪ミナミ)は不夜城に近い場所であり、多少の人通りはある。でも財布を無くした人が、午前2時に道を尋ねてくるだろうか。
●瞬間に出る受け答え~こちらが質問したこと、アイデアを提供したことへ即座に対応し、否定の言葉を用意している。こちらが納得せざるを得ないところまで問答を誘導するのだ。これは明らかに詐欺師の手口だ。
さてアイデアが出尽くしたところ、彼の最終質問が「広島へ帰る高速バスも着払いでは乗せてくれないですよね?」
ああ、バスという手があったか。それなら5000円ぐらい?
しかしハルの結論は
「申し訳ない。私にできることはありません。とにかく何とか手段を見つけて!」
こうきっぱりと言えば、彼は「そうですか」と呟き繁華街の方向へ消えていったのである。
これが寸借詐欺であることを祈る! 詐欺でなかったら本当に気の毒なのだ。
追伸
この話を女房(在日9年のインドネシア人)にしたところ、最初は「なんでお金を貸してあげなかったの?」と同情的でハルを詰った。
しかし不審な点をいくつが挙げていくうち
「そんな人にお金を貸したらダメ!」
人のいい天然ボケの女房なら間違いなく引っかかっていると思います。
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