2月15日にはサウジの試合が始まりますので、スタッツ分析は端折る形になります。

今回は中堅・ベテラン選手のスタッツ分析から今シーズンの課題を考えます。

 

メルセデスランク8位の川岸さんは平均ストロークでも11位と健闘しました。2022年のメルセデスランクは45位でしたのでシード落ち候補だったので、優勝もしてのこの成績は驚きでした。飛距離勝負の選手ですが、ショットの安定感は無くパットもイマイチという選手ですが、2023年はいずれもまずまずの数字を残しています。ただ、年間トップテンになるほどのスタッツではありません。彼女は2017年にも1勝して賞金ランク7位に入ったことがありました。しかし、次のシーズンではパーオン率を6%も落としてシード落ちしたことがありました。安定して活躍するタイプではないので今シーズンはどうなるかわかりません。

 

メルセデスランク9位の鈴木さんは平均ストロークで8位、2シーズンぶりに1勝しました。彼女の成績はわかりやすいですね。パット巧者で、パットに関するスタッツは安定して上位です。総合成績はショット次第です。2022年はパーオン率62%台で85位でしたが、2023年は67%台で47位でした。パットの第一人者なのでこのパーオン率でもこの程度の成績を残せるわけです。2017年と2019年はパーオン率70%以上でしたので、更に上の成績を残すためにはパーオン率を3%ほど上げる必要があります。

 

青木瀬令奈さんは2勝してメルセデスランク12位でしたが、平均ストロークは29位でした。彼女も典型的なショートゲーム巧者です。パーオン率は62%台で81位でしたが、これも例年のことです。調子とコース相性が噛み合った時に優勝争いに顔を出し、勝負強さでライバル選手に対抗するスタイルです。ここ数年、シーズン成績は安定していますので今シーズンも10位から30位の間にはいると思いますが、トップテンとなるとハードルは高いような気がします。

 

上田さんは優勝することができず、メルセデスランク17位に落ちてしまいましたが、平均ストロークは4位です。

ゴルフの内容は悪くないのに優勝に縁がなかったということでしょう。スタッツも特に大きく落とした部門も無いですし、勝負運というか勝負所でのパットが入らなかったということしか思いつきません。決して衰えたわけでもないので、今シーズンはメルセデスランクでの巻き返しと優勝の可能性は高いと思います。上田さんはメジャー優勝が目標なのでしょうが、これだけは運もあるので何とも言いようがありません。

 

菊地絵理香さんはメルセデスランク18位で、11シーズン連続シード選手として今シーズンに臨みます。平均ストロークは32位、主要スタッツも30位台から40位台ですので大したことは無いのですが、大きなスランプが無いのが特徴です。

ショットに偏っているわけでもなくパットに偏っているわけでもなく、総合力がそれなりに上位という不思議な選手です。難易度の高いコースで強く、2023年もニトリで優勝しましたし日本女子オープンで2位に入りました。最近はバーディ合戦のイージー設定が多いので優勝争いに顔を出すことも少ないですが、上田さん共々メジャー優勝が悲願ですね。