先日、2024年のツアー日程が発表され、主催権がJLPGAにある唯一の一般大会である楽天スーパーレディースが僅か3年で消滅します。楽天が大会を継続することが出来る状態で無かったとしても、別のスポンサーによる大会継続ができなかったことは国内女子ツアーの将来が必ずしもバラ色でないことを示しています。

以前、女子ゴルフ大会を開催したい企業が順番待ちをしている状態だと小林会長が記者会見で話していましたが、その状態に変化があったのでしょうか。

 

酷暑の兵庫県での試合が消滅してオープンウイークになったことは、多くの賞金を稼いでいる上位選手にとって痛くも痒くも無いでしょう。

しかし、そういう試合こそ、中々上位に入れない選手にとつてはチャンスですし、QTやリランキングで上手く行かなかった選手にとってはワンチャンスを期待したい試合です。

 

小林会長は楽天スーパーレディース消滅の理由を「猛暑対策」と言っていますので、今後、オープンウイークの穴を埋める大会が酷暑・猛暑の中で開催されるようなことになれば整合性が問われることになってしまいます。

恐らく、「猛暑対策」は後付けの理由でしょうから、後で恥をかくことにならなければ良いですが・・・。

穴埋めされる場合は当然のように涼しい開催コースになるものと期待しています(笑)。

 

JLPGAがツアーのスケジュールでスポンサー企業や放送局との関係で雁字搦めになっていることについては何とかしたいという気持ちは理解できます。

2024年はパリ五輪の週にNEC軽井沢が開催されることになりますが、それに対してアメリカ女子ツアーはパリ五輪に対応したスケジュールを組んでいます。

JLPGAが主催権を持てば、五輪に対応したスケジュールも組めるようになるのかも知れません。そのためにはスポンサー企業や放送局がメリットを感じるような提案が必要とされるでしょう。

目標とすることは正しくてもプロセスを間違ってしまうことで遠回りとなることがありますが、JLPGAは遠回りをしてしまったようです。

 

国内女子ツアーが決して楽観視できるようには感じられません。若手選手が次々と出現するから心配ないという意見もありますが、藍ちゃんさくらちゃんブームの影響を受けてジュニアゴルファーの裾野が広がったのは2005年~2010年頃です。その時期にゴルフを始めた世代は既にプロとして活躍しています。

今後数年は外国人選手が活躍していた時期に小学生だった世代がプロテストを受験していきます。貴金属世代と言われたような塊での活躍は難しくなってくるのではないかと思っています。既に予兆は出ています。

 

ただ、女子ゴルフ界は盛衰繰り返してきた歴史があります。黄金世代の活躍を受けてゴルフを始めた世代がプロテストを受験するようになるのが8~10年後です。

それまでの期間、国内女子ツアーは衰退期かも知れませんが、世界で活躍する選手が増えることは期待できます。

2023シーズンは日本人選手が世界で優勝するシーンを見ることはできませんでしたが、2024年は複数人が複数回優勝するところを見たいですね。4人以上が優勝し、日本人選手が7勝以上、うちメジャー2勝というような結果になれば女子ゴルフファン冥利に尽きます。

 

これで年内のブログは最後になります。

1年間、お付き合いいただき、ありがとうございました。

来年は、横峯さくらさんがレギュラーツアーで活躍してくれることを祈ります。

また、アメリカツアーに関する記事は間違いなく増えると思います。優菜ちゃんのアメリカツアー初優勝を喜ぶブログを書きたいです。