専門家だからと言って予想が当たるとは限りません。

純粋に力関係のみで予想しても当たらないのに、個人的感情が入れば、より当たらなくなるものです。


予想と言えば、競馬などのギャンブルでしょう。これは、お金が掛かっていますから、責任は重大です。しかし、責任を取って専門家を止めたとか、頭を坊主にした、などということを聞いたこともありません。

当たらなくても仕方がない、というのがギャンブルの世界だと、予想する側も予想を信じる側も割り切っているのでしょう。大人の世界です。


選挙の予想というのもあります。こちらは、事前にアンケート等を取って、ある程度数値を分析した上で予想しているようです。しかも、衆議院選挙、参議院選挙となると、ある程度は当選する可能性のある候補者は絞られています。それでも、全ての選挙区を当てるのは難しいようです。


プロスポーツ、アマチュアスポーツにおいても、よく専門家が予想をしています。

一番メジャーな予想と言えば、プロ野球でしょうか。これも、戦力分析などをした上で、専門家が順位予想をします。日本の場合、セパ各リーグとも1位から6位までの予想になりますから、当たりそうなものなのに、全ての順位を当てることは難しいようです。

プロ野球の予想については、その世界のOBが解説者として予想することが大半ですから、出身チームとの関係なども無視できないところもあるようです。今年はBクラスかな、と思っていても、出身チームについては甘い評価をしてしまい、優勝の本命にしてしまうことも多いと聞きました。特に、関西の某球団。

これでは純粋に「予想」と言うよりは「願望」になってしまいます。



さて、ゴルフの話題です。

先日のゴルフダイジェストに、4人の方が今年の賞金女王を予想していました。

この中に江連氏の予想があり、芝桜さんからの情報の通り、◎諸見里さん、○智恵ちゃん、△上田さん、としていました。


芝桜さんは、パフォーマンス、PRと指摘されています。

私もその通りだと思います。彼は、指導者というよりは商売人ですから。

もう1つ、付け加えるならば、選手に対するマインドコントロールだと思っています。


江連氏は、昨年のシーズン前の予想ではさくらちゃんを本命に推していました。そして、結果はさくらちゃんの賞金女王でした。

彼は、自分の予想を「見る眼がある」「当たる」と思っているでしょうし、それをアカデミー所属の選手にも言っているでしょう。その彼が、今年の女王予想に自分のチーム以外の選手ばかり並べたら、選手はどう感じるでしょうか。

諸見里さんを本命にすることによって、諸見里さんに自信を付けさせる意味があります。そして、上田さんも候補にすることによって、日本での試合でベストを尽くさせる狙いがあると思います。そして、もう1つ、半分の試合数でも女王候補になることをアピールして、さくらちゃんよりも上田さんの方が上であることを言いたいのでしょう。


あえて、さくらちゃんを女王候補から外したのには、彼なりの狙いを感じました。


だとすれば、彼の女王予想は「予想」ではなく「願望」や「企て」であるのです。

すでに専門家の予想ではなくなっているのです。このようなものを紙面に載せるのもどうか、と思いますが、雑誌社からすれば、原稿を執筆してくれる「先生」です。


専門家として雑誌に掲載する場合、彼らは執筆料としてお金を貰っているはずですし、また、雑誌を買うファンもお金を払っています。


私たちも、予想をしています。しかし、これは単なる素人の予想であり、そこにはお金もかかっていません。当たる当たらない以前の問題として、これは趣味です。そして、「予想」とは言うものの多分に「願望」も入っています。


これだけは言えます。プロの「予想」も、素人の「予想」も、同じように「願望」が入っている、と。


2月に入れば、私も昨シーズンの予想に対する反省と採点を行い、引き続いて、今シーズンの予想を書きたいと思っています。