プロは「自分のゴルフ」という言葉をよく使います。「自分のゴルフ」とは何でしょうか。


「マイペース」「無の境地」などという表現で言われるように、「目の前のボールをどう打つか」だけに集中することができれば、自然と結果は付いてくるものでしょう。


女子ゴルフツアーも、最終戦の最終日を迎えます。

今季初優勝を狙う選手、メジャー初優勝を狙う選手、そして賞金女王を狙う選手・・・。

選手達にとっては、今シーズンを締めくくる試合で、ベストを尽くしたいと考えているでしょう。プレーの最中にも、いろいろなことが頭の中を駆け巡るかも知れません。


口では「自分のゴルフを心掛けたい」と言っていても、現実には難しいものでしょう。あちこちで湧き上がる歓声やリーダーズボード等で心が揺れ動くことでしょう。

独特の雰囲気の中で、自分の持っている全てを発揮できるかどうかが、最後の決戦でモノを言うのでしょう。



さて、3日目では、賞金女王を争う3選手全員がチップインバーディをもぎ取りました。今大会を見ていると、通常の試合よりも、チップインを見る機会が多いように感じます。

勝利の女神様は、「まだまだ諦めるな」と言って、各選手にチャンスを与えてくれているのでしょうか。

そして、この女神様は、まだ、誰を賞金女王にするか、迷っているようです。

このコースに棲みついている女神はどうもイタズラ好きのようで、去年も最後の最後に魔術を掛けました。

古閑さんに賞金女王が「転がり込んだ」という状況でしたが、最終日のインコースで4つのバーディを獲ることができたのは、彼女が諦めずに勝利の女神を引き寄せたからと言えるでしょう。


さくらちゃんや智恵ちゃんはまだまだ諦める位置ではありません。

首位から6打差以内に13人がいる混戦状態です。この13人で今年22勝(国内のみ)も挙げており、実力者揃いです。誰が勝っても不思議ではないでしょう。

そして、藍ちゃんはプレッシャーのないゴルフができます。藍ちゃんだけでなく、下からの追い上げは十分考えられますから、今日、「自分のゴルフ」を見失ってしまうと、上にいる選手も一気に順位を落とすことも考えられます。


さくらちゃんとしては、もちろん優勝を狙うのは当然ですが、優勝を逃しても賞金女王になるチャンスは十分あるでしょうから、最後まで諦めないで、「マイペースのゴルフ」を貫いて欲しいと思います。


こうして、熱の入った応援をするのも、年内最後となります。

さくらちゃんの幸運を祈ります。