賞金女王のことは話題になりますが、それ以外でも、様々なところで、賞金獲得額によって明暗が分かれます。


明暗というか、人生設計までも変えてしまうかも知れない順位はシード確保か否かを分ける、シーズン終了時の賞金獲得額50位をめぐる戦いです。

50位(永久シードの不動さんを除くので現実には51位)までに入るか否かによって、翌年のトーナメント出場の権利が与えられるかどうかが決まってしまいます。

また、QTの順位も、人生を変えるほどの意味を持つものです。シード選手以外の選手が翌年の出場権を得るには、ファイナルQTでそれなりの順位に入らなければなりません。常に試合に出ることができないとしても、ウェーティングによりある程度の試合に出場できる程度の順位は確保しておきたいでしょう。

逆に、ファイナルQTまで駒を進められなかった選手は、翌年の選手生活は浪人覚悟と言ってもよいかもしれません。

プロテストを合格していない選手でも、ファイナルQTで好成績を残した選手はプロ宣言をすることで、LPGA非会員のプロとして、翌年はトーナメントで賞金を獲得することも可能です。最近は、このパターンからプロになり、一流プロとして活躍している選手もいます。


今日、日韓対抗戦のメンバーが発表されました。マスターズレディス終了後の賞金ランクによって決められるそうです。賞金ランク上位から順番に見ていくと、アレッということに気が付きます。

もちろん、日本代表選手に外国人選手が入る筈がないですから、全さんや宋さんなどの韓国人選手やキャンベルさんは入りません。

日本人選手の中でアレッと思うことがあるのです。

三塚さんは入ってしません。彼女はアメリカツアー最終QTに出場しますので、日韓対抗はお休みとなります。これは分かっていたことですから驚きはありません。


規定では、マスターズ終了時点で賞金獲得順に12名を選び、次点からの5人の中から推薦することになっています。


現在の賞金獲得順と、マスターズ終了時の賞金額を見てみましょう。

20 北田さん 30,852,335

23 上田さん 30,297,100

24 茜っち   25,786,242

25 森田さん 29,758,000

26 茂木さん 28,682,013

27 真夕さん 25,790,566

28 若林さん 26,317,000


本来なら、北田さん、上田さん、森田さん、茂木さん、若林さんの5人が主催者推薦の対象となったわけです。


上田さんよりも北田さんの方が55万円ほど多く賞金を稼いでいたので、筋から言えば北田さんを推薦すべきところでしょうが、上田さんの実績や人気を考慮したのでしょう。


日韓対抗戦は独特な雰囲気があります。特に、韓国は日本にだけは負けたくないという気持ちで戦いに臨んできますから、観光気分のような感覚で参戦していたのでは日本チームが勝てるはずがありません。

そういう意味では、森田さん、真夕さん、若林さんといった20代前半の選手が出場して、韓国人選手の強さを体験するべきだとも思います。

簡単に辞退することはできなくなったために、福嶋さん、不動さんといったベテラン選手は欠場することもできないのでしょうが・・・。


もう1つ、リコーカップの出場権は、今年の優勝者と、エリエール終了時の賞金ランク25位までとなっています。

現在、賞金ランク25位をめぐる争いも激化しています。現在25位の森田さんとの賞金差を見てみましょう。

ダーディンさんと上田さんは、今シーズン優勝者として出場権は確保していますので外しました。

21 原ちゃん   3,522,199

22 ダーディンさん 出場権あり

23 上田さん     出場権あり

24 茜っち       548,612

25 森田さん           0

26 茂木さん     △81,964

27 真夕さん    △482,859

28 若林さん  △3,059,490

29 米山さん  △3,483,215


2試合残しての300万円程度の差というのは、あって無いようなものです。

1人が予選落ちしている間に、1人がトップ5に入れば1試合でも逆転可能です。

現在、調子の良くない原ちゃんが2試合とも予選落ちすれば25位以内から外れてしまう可能性もあります。

しかも、ここに名前を連ねた選手のうち、今年の新人だった森田さん以外の選手は全て、昨年のリコーカップに出場しています。

実は、この順位の下にいる、イジウさん、藤田さん、辛さんも昨年出場組です。一発逆転を狙うには、優勝が欲しいところです。


賞金女王争いだけでなく、目を離せませんね。