昨日、サンスポに次のような記事が掲載されていました。
ナビスコ、全米女子オープン、全米女子プロ選手権、全英女子オープンのいわゆる4大メジャーの優勝者が7試合連続して初優勝者だということでした。この中で先日の全英で優勝したマシュー選手以外はすべて20歳台前半までの選手でしたので、大西久光さんは「世界の女子ゴルフツアーの層は厚くなっている」と結んでいます。
果たしてそうでしょうか。
若い選手が初優勝していくのは層が薄くなっているから、という考え方もできますよね。
私は、今の世界ツアーのレベルには疑問を感じています。アメリカでは男子ツアーの人気は絶大ですが、女子ゴルフはマイナースポーツの扱いです。だから、不景気だと言うと、すぐに大きな影響を被るのです。
日本は逆ですよね。男子の方がマイナーになっている。だから、男子ツアーの方が景気悪化の影響を大きく受ける。
アメリカの女子ゴルフツアーはマイナーだと考えると、アメリカ国内で有望な選手が生まれにくい状況になります。だから、韓国選手が大きな地位を占めていったのですね。そして、余計にアメリカ人にとっては興味のないスポーツになってしまう。悪循環に陥っているわけです。
7人の初優勝者のうち、どれだけのプロが今後の世界ツアーで実績を残していくのかを見ないと、層の厚い薄いは結論が出ないと思います。
私は、絶えず優勝争いに顔を出せる上位クラスの選手層が薄くなり、そのレベルにない選手が優勝しやすい状況だと思います。今後、彼女達が活躍し続けることができれば層は厚くなるのでしょう。
日本のメジャーは、2000年頃までは、生涯優勝回数の少ない選手が優勝しているケースがありましたが、ここ数年、「なるほど」という人ばかりが優勝しています。先ほどの論理からすると層が薄くなっている、ということになってしまいますが、そんなことはありません。全く逆です。藍ちゃんさくらちゃん登場以降、日本の女子ゴルフ界の層は確実に厚くなり、レベルも上がっています。
私の考え方が正しいといのではありませんし、また大西さんの意見が間違っているというのでもありません。
新聞記事というものを「そうなんだ・・・」と鵜呑みにするのではなく、疑問を挟んで、自分なりに考えてみる・・・・そういうことも必要ではないでしょうか。