ゴルフトーナメント観戦におけるマナーにはどんなものがあるのでしょうか。
ゴルフをされる方ならわかりますが、プロのトーナメントに限らず、ゴルフ場におけるマナーというものがあります。
基本的には音をたてないということです。私たちアマチュアでも、ゴルフをする時、同伴者がアドレスに入ったらおしゃべりを止めて、打球の行方に神経を集中させます。これは最低限のマナーですね。でも、ゴルフ場では、同時刻に別の組もプレーしています。別の組では次のホールに向かう移動中かも知れませんし、フェアウェーを同伴者と話しながら歩いていくこともあります。周囲が静かであれば、この時の話し声も聞こえてくることはあるでしょう。また、打球が大きく曲がった時には「フォアー」という掛け声を出すことがマナーとされています。
自分が大事なパットを打つ瞬間、隣のホールから「フォアー」という声が聞こえて集中力を切らせることもあるでしょう。
プロのトーナメントでは、1打・数百万円という勝負が掛かっていますし、特に優勝が掛かった試合ともなれば、皆さん緊張感の極限でプレーしています。
飛行機が飛ぶ音、すぐ近くに道路があれば自動車も走るでしょう。そして、「フォアー」の掛け声や、バーディやイーグルの際の歓声、「ナイスパー」「ナイスショット」などの声援と拍手。これらはコース上では許される雑音と言えるでしょう。ですから、そういう時、プロは何事もなかったかのようにプレーを続行したり、あるいは仕切り直しをします。
しかし、あってはならない音がプレーの邪魔をした時には、いくらプロとは言えども、冷静に対処できるとは限りません。それは単なる「音」ではなく、もはや「妨害」になるからです。
その音を発信しているのが自分のファンであるか誰のファンであるかは関係なく、妨害行為になるのです。
足音や話し声による妨害は以前よりありました。「お静かに」との札が上げられますから、その瞬間、ギャラリーは緊張し、動きを止め、話を止めます。しかし、電話はお構いなく掛かってきます。電話をかけた方はそんな状況であることを理解していないわけですから。
そして、電話の音はゴルフ場では遠くまで響くのです。
先日のトーナメントで、さくらちゃんは心無いギャラリーが携帯をOFFにもマナーモードにもしなかったためにバーディパットで集中力を切らせてしまいました。
この携帯音がなければさくらちゃんが優勝したかどうかはわかりません。ただ、自分のほんの小さな気の緩みと心遣いの無さが、真剣勝負のトーナメントを台無しにしたことを反省してもらいたいです。
「あなたは物見遊山で来ているのでしょうが、そこでは真剣勝負、場合によっては生活を掛けた勝負が行われているのですよ。」