お話
肩を大きく上から下へと下げ、はぁと、呆れたように深いため息を吐きこぼす
ウンスを椅子に座らせたヨンは、床に膝をつき、無言で包帯を巻き続けていた
「ねぇ・・・」
やばい、これはっ・・・
明らかに、すっごく怒ってるよね
覚悟していた小言を言われるでもなく、むしろ、無言の時が続くこの張りつめた空気が、すごく居心地が悪い
責められたほうがどれ程ましか
自分の浅はかさを重々承知しているウンスは、この場をやり過ごすよう、引き攣り笑いを浮かべてみた
「怒ってる?」
こうなれば、真っ向から・・・正面突破よと、ヨンの正面に自分の顔をさげ、問いかけてみる
「・・・」
しかし相変らず返答はなかった
ならばと、下向くヨンの顔の右方を覗き込んでは問いかけ、続けて左方からまた覗き込み問いかけてみる
「あなたぁ~、ねぇ~」
「・・・」
それでも、一向にだんまりを続けた夫は、その手を止めようとはしなかった
「不用意です」
暫くして、やっと腹の虫が収まって来たのだろうか、突然ヨンは言葉を発した
やっと口を聞いてくれた♡
ウンスは、ほっとした
「分かってます」
やっと訪れた挽回の機会
ここで機嫌を直してもらわないとと、ウンスはすっごく反省したという顔を作り上げる
「分かっておるのならば、どうして」
この方はいつも、反省したと言った矢先には、次の事態が起きるのだから・・・
今に始まった事ではないが、それでも腹立たしさに、ヨンは苛立っていた
「だってぇ・・・」
「だってではありませぬ」
夕刻、裏山に散歩に出た時、美味しそうな野イチゴを見つけたウンス
手を伸ばした時、片方の足を滑らせ、足を挫いてしまったのだった
「心配しました」
思いのほか痛みが強く、痛めた足を引きづりながら一歩、一歩と歩けば、家に戻るのがだいぶ遅くなってしまった
「はい・・・旦那様」
向けられたヨンの眸に、どれ程心配したかと強く告げられて、反省したウンスは神妙な表情で見上げた
同時に、ウンスが発した、耳慣れない響きに一瞬の時が止まる
途端にヨンの胸が揺らぐ
癪な事に、それ以上、何も言い返せなくなってしまって、言葉に詰まる
「・・・イムジャ」
先程までの腹立たしさと、それが入り混じれば、これほど複雑な心境はなく、ヨンは小さく唇を噛みしめた
「暫く何処にもいけませんね」
そう考えると悪くない
「えっ?・・・そうね」
突然ヨンは、ぽかんとしたウンスの背と、足に両手を差し入れると、軽々と抱きかかえて、立ち上がった
「あっ、どう・・・したの」
いきなり抱え上げられ驚く
「もう一度」
ウンスを見おろしヨンは言う
「えっ?」
「先程言った事を」
それでも、何を求められているか分からず、ウンスは瞼を上下させ見上げる
自分への呆れから、ふっ、と笑いを漏らしたヨンは、何でもありませんと呟く
急にどうしちゃったのかしら??
何が何だかよく分からないけれど、どうやら、状況は好転したようだ
なんだか、よく分からないけど、この展開・・・許されたっぽいわよね?
やったぁ、ラッキー♪
自分の思いとは裏腹に、男心と秋の空のように、意図も簡単に動かされてしまう
イムジャを前にすると、こんなにも己は弱いのだと、俺は知らしめられる日々だ
「参りましょう」
「へっ?どこに?」
「もう、休んでください」
****************
それから数日の間、歩けなくなったウンスを、大切に大切に、人形のように扱うヨンの姿が見受けられた
更に数日後の事
「もう、大丈夫だから!」
「だが、無理をしては」
「恥ずかしいんだってば」
「はっ、恥ずかしい?」
「だって、あなたったら、どこに行くにも…もう、いい加減自分で歩けるわよ」
屋敷の主人が、妻を甲斐甲斐しく世話をする姿は、周りから見れば微笑ましいが
当のウンスからすると、度が過ぎるわよと、この上なく、恥ずかしい限りだった
現代で考えれば、恋人や夫に、抱えられて闊歩するなんて、そうあり得ない事だ
この時代だって、この人くらいだと思う
「一人で歩くってば」
「まだ、なりません」←心配性
「安静にもほどがあるわよ」
足を挫いた時は、あんなにムスっとして、怒ってたくせに・・・
その変わりようは何なのよと。。。
ウンスは頬を膨らませ、ふて腐れる
「だが、まだっ」←御世話好き
医学的にも痛みが引けば歩くべきで、それでも食い下がるヨンに、ウンスは、言い放った
「もう、いい加減退院よ!」
看病する喜びを覚えたヨン
それに対し、患者役はもう懲り懲りだと思う、ドクターウンスさんなのであった
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追記:kanataさん、そうだ、そうだ
おまけに包帯巻いたのにお風呂に入ったら・・・(笑)ありがとうございました。こそっと修正
こんにちは
良くわからない小話になってしまったかな
秋めいてきましたねと言いたいところですが、雨続きでブルーな日々ですよね
今日は久しぶりに、お布団干せたって方も、多かったのでは??
ああっ、お布団
取り込んできます・・・ただ今17時35分・・・・・
→ 取り込んできました
えっと、昨日、階段から落ち、りお足を挫きまして、看病するヨンを書きたかっただけという
ヨンってば、ドラマでも、ウンスさんの風呂敷縛ってあげたり、準備手伝ってあげたりとお世話好き
甲斐甲斐しい旦那様になりそうだけど、度を越してウンスさんに煙たがられて欲しい ←なんの願望や
あとがき
皆さん、たくさんのメッセージありがとうございました
そうそうtreasure-4-hunterさんがおっしゃってくださっているように、ウンスさんが、笑顔でいる事が国の安泰なんです
何故なら・・・
「イムジャが笑顔でいられぬならば、俺やる気なくなっちゃうけどいいの?ヽ(゚Д゚)
的に、まさに、チェ・ヨン将軍のモチベーションを左右しちゃいますから
ウンスの笑顔が、国や民の幸せというのは、むしろ本当にそうなのだと思います
ヨンはきっと、ウンスの笑顔を護るために、国を護り、民を護りたいんです
あと御話の中で書きこめなかったのですが、ヨンはウンスをちょっとした象徴にしたかったんです
例えば、お坊さんや、シスターさん、牧神さんとか、神に仕えてそうな、神様とちょっと近そうな人って
穢してはいけないような、そして、もし悪い事をしたら罰当たりな気がしちゃいませんか?
私達と同じ普通の人間ですが、でも何となく、大切にしないといけないような感覚!?
未知なる存在の天女じゃなくて、同じ人間だけど、生き仏的な、ちょっと神々しい存在
まさに生き天女♡
ウンス様は、天女様の生まれ変わりかも(?)←かもが大事。あくまで同じ人間である事が重要
みたいな、ちょっと近寄りがたい存在というか、敬わないといけないような、そんな感覚を皆に埋め込みたかった
(特異な存在ではダメなんです。あくまで、同じ人間同士だけど、徳の高そうな感じですね)
ウンスを穢したら、なんとなく罰が当たりそうな、大切にすれば、何となくみんな幸せいられそうな錯覚
りおヨンには、天女伝説を広める事で、そんな気持ちを、高麗全土に広める事ができれば・・・
何て思惑があったようです
その策略のおかげで、ウンスさんを見下す人もいなくて、大切にされ皆に可愛がられるでしょうけど・・・
敬うという名目で、命知らずの男たちが、親しげに過剰接触してきて、ヨンの苦悩する姿も見てみたいです
(誰か書いてケロ
)
それでは本当にありがとうございました
またのんびり更新になると思いますが、どうかまた生暖かく見守ってくださいまし
りお
追伸。
師匠本当にありがとうございました
そもそも、このお話の発案は、師匠の3ピーーーーーアイデアのおかげです
でも男女比は2:1でお願いします