皆さま ごきげんよう

 

5月25日、 アメリカ・ミネソタ州

 

ミネアポリスで ジョージ・フロイドさん

 

が白人警察官から暴行を受け 死亡した

 

事件を受け、 黒人差別問題がアメリカ

 

全土および 海外で抗議するデモの

 

余波が広がっています。 

 

抗議デモ隊は 暴動・破壊・略奪に発展、

 

南部バージニア州の州都 リッチモンド

 

の公園に立つ 探検家、クリストファー・

 

コロンブス像が 9日、デモ隊によって

 

倒され、 近くの公園に投げ込まれ

 

ました。15世紀に アメリカ大陸に到達

 

した コロンブスを「先住民の虐殺者」

 

とする見方があり、暴行死事件を機に、

 

現在の 人権基準に照らして 批判が

 

強まったのが理由。 また 4日には、

 

バージニア州の ノーサム知事が(民主

 

党)が、リッチモンド中心部にある 南北

 

戦争時の南軍司令官、 リー将軍の像を

 

撤去すると発表。 南軍が 奴隷制存続を

 

主張したため、 南軍兵士の像は 黒人

 

差別や 奴隷制容認の象徴とみなされ、

 

リー将軍像にも 落書きなどが相次ぎ、

 

撤去を求める動きが 再熱したという。 

 

ヨーロッパにも影響が及び、ベルギー

 

北部 アントワープでも 9日、アフリカ・

 

コンゴでの 残忍な植民地支配で

 

知られる 元国王レオポルド2世の銅像

 

が撤去され、イギリス・ブリストルでも、

 

17世紀の奴隷商人 エドワード・コルストン

 

の銅像が引きずり下ろされ、市内を

 

引き回され、ブリストル湾に沈められて

 

います。 ブリティ・パテル内相は、銅像

 

の破壊は「非常に恥ずべき」行いだと

 

批判し、「人々が抗議している目的から

 

かけ離れた、治安を乱す行為」と述べて

 

います。 パーラメント・スクエアでは、

 

元首相サー・ウィンストン・チャーチル

 

の像に落書きも。 

 

その後、チャーチル元首相像は頑丈な

 

囲いで覆われました。 嘆かわしい事です!

 

賛否両論はあるでしょうが、今回の

 

黒人差別問題に対する 抗議デモと

 

これらの像に対する行為は 別問題と

 

考えます。 歴史は 歴史としてとらえ、

 

過去に起きた史実を容認し、後世に残す

 

ことも 今を生きる私たちの大事な役目

 

なのではないでしょうか。 

 

私が大好きな ハリウッドの名画、

 

「風と共に去りぬ」も 南北戦争で奴隷制

 

を守ろうとした アメリカ南部を舞台とし、

 

かねて 人種差別的との批判もあったが、

 

映画により、歴史的意味や 差別表現

 

への批判などの問題提起したうえで、

 

世の中に 広く知らしめるという目的も

 

必要と思います。 こうした 歴史的背景

 

があったからこそ この壮大な映画は

 

人々の心を打ったと思うのです。

 

コロンブスも、リー将軍も、

 

国王レオポルド2世もチャーチル首相

 

も 各その時代に生きた 歴史の人物、

 

そして あの美しい映画も歴史的なもの。 

 

色々なことがあって 歴史は作られて

 

いくのです。 アメリカ人が誇りに思う

 

独立宣言を起草した トーマス・

 

ジェファーソン第3代大統領や

 

ジョージ・ワシントン初代大統領に

 

ついても、奴隷主だったことを理由に

 

記念碑を撤去するのでしょうか?

 

破壊・略奪・抗議デモをしている

 

人達に向かって 亡くなったジョージ・

 

フロイドさんの弟は 「私がしないこと

 

を皆さんは なぜするのですか。

 

やめて下さい。 そんなことをしても

 

兄は帰らないのです」と訴えています。

 

「差別」について まさに一石を投じた

 

フロイドさんの死。 人種にかかわらず

 

誰の中にもある「差別」について 、

 

あらためて考えさせられます。

 

コロナの影響により 世界中に格差が

 

広がり、不満が爆発したという見方も

 

あります。 今、まさに 新しい歴史が

 

作られているのです。