「何のための裁判員制度か!」と思わせる判決が続き、

 

憤りを隠せません。

 

2015年9月、埼玉県熊谷市で 小学生2人を含む男女6人を

 

殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われたペルー人、

 

ナカダ・ウデナ・バイロン・ジョナタン被告(34)の

 

控訴審判決で、東京高裁は 5日、死刑とした 一審

 

さいたま地裁の 裁判員裁判判決を破棄し、無期懲役が

 

言い渡されました。 なぜ?と私のみならず、多くの人が

 

疑問に思ったことでしょう。 それ程、恐ろしい 凄惨な

 

事件だったのです。 家族を殺された男性は 「まさか

 

死刑判決がひっくり返されるなんて…。 納得がいかない。

 

家族に どんな顔を向けていいかわからない」と

 

声を振るわせて会見していました。 

 

全く その通りだと思います! 殺人や強盗致死傷、

 

傷害致死など 重大事件の判決に市民感覚を 反映させる

 

のが裁判員制度の趣旨です。 

 

2009年に 裁判員制度が始まって以来、一審死刑判決が

 

二審で覆され、 無期懲役となった 5件全てで 二審の

 

判決が維持されたのです。 裁判員の市民 6人とプロの

 

裁判官3人と 評議を重ね、悩みぬいた末に出した

 

結論なのです。 人の人生を左右する 重大な責務を

 

担った 市民と裁判官が出した結論が、プロの裁判官

 

のみによる 二審でひっくり返されるのであれば、

 

裁判員制度の意味があるのでしょうか。

 

「制度の趣旨に反する」「何のための裁判員裁判か」など

 

批判や疑問の声が上がるのは、当たり前のことだと

 

思います。 死刑は 被告自らの命で 罪を償わせる究極の

 

刑罰、慎重に 慎重を重ねたうえでの結論なのです。 

 

人を 一人殺害しただけでも重罪なのに、6人も殺害して

 

死刑にならず 無期懲役ですか? 残忍に殺害された

 

被害者より、 心神耗弱認定の ペルー人、ナカダ・ウデナ・

 

バイロン・ジョナタン被告を優先してまで 犯人を生かす

 

意味があるのでしょうか。 つい先日判決が出た 新潟女児

 

殺害事件の 小林遥被告(25)の例も同様です。 女児の

 

母親が「娘は車ではねられ、首を絞められ、列車にひかれ、

 

何度も 何度も被告に殺された」と涙で声を詰まらせながら

 

極刑を求めたテレビの映像を見て、子供を持つ親でなくても

 

その悪逆非道な犯行に同感の意を得た人も多いはず。

 

しかし、この事件さえ 無期懲役の判決が下されているのです。

 

私達の 大事な税金を、こんな 卑劣な犯罪者のために

 

使って欲しくないと心底思います。 こんな 極悪非道、凶悪な

 

犯罪者が一生かかって 被害者に罪を詫びるなんて考えられ

 

ません。 被害者が 1人でも、複数人でも、被害者は もう

 

二度と 生き返ることはないのです。

 

ペルー人の加害者が 心神喪失でも人を殺したことに変わりは

 

ない。 それを守り かばう理由はないし、 国民の血税をもって

 

して 生かしていく理由は ないのではないでしょうか。

 

裁判員が 下した判断は被害者とその家族を思っての

 

判断だと思うのです。 一般の市民を裁判員とした以上、

 

なぜ 死刑なのではなく 無期懲役となったのか、被害者

 

家族の心情を 最優先におもんぱかり、裁判所は より慎重

 

かつ最良の判りやすい説明が必要なのではないでしょうか。 

 

そうでなければ、生きることを奪われた被害者が 本当に

 

浮かばれません。 前例にとらわれず、一つひとつの

 

事件に 向き合ってほしいと 切に願います。 被害者の

 

命より 犯人の命の方が重い理由など考えられません!

 

今まで 死刑判決が覆され 二審で無期懲役となった

 

事例は 6件あります。 ご家族の無念は 計り知れません。

 

●2009年、千葉県松戸市 女子大生殺害放火事件

 竪山辰美被告(53)  死刑判決から無期懲役へ

●2012年、大阪 ミナミ 男女2人通り魔殺人事件

  磯飛京三被告(44)  死刑判決から無期懲役へ

●2013年、都内マンション 男性(当時74)強盗殺人事件

 伊能和夫被告(64)  死刑判決から無期懲役へ

●2014年、神戸市長田区の小1女児殺害事件

 君野康弘被告(52)  死刑判決から無期懲役へ

●2015年9月、埼玉県熊谷市 男女6人殺傷事件

 ナカダ・ウデナ・バイロン・ジョナタン被告

               死刑判決から無期懲役へ

●2018年、新潟市西区女児殺害事件 

 小林遼被告(25)    死刑判決から無期懲役へ