日本中を震撼させた凄惨な事件から18年。

1997年、 神戸市で 数か月に渡り、 連続して数名の小学生が
殺傷されました。 
第一の事件:小学生の女児2人が ゴムのショックレス・ハンマーで
殴られて、1人が重傷を負い、 
第二の事件:小学4年生の女児が 八角げんのうという金槌で殴られた
のち 脳挫傷で死亡。 さらに 小学校3年生の女児が ナイフで刺されて
負傷しました。
第三の事件:顔見知りの 小学校 5年生の男児を誘い出して殺害。
頭部を切断した上、 耳まで裂いた口に “酒鬼薔薇聖斗” の文字が
見えるように 口にくわえさせた頭部を 中学校の校門に置くという
残酷 極まりない殺害をしています。
「酒鬼薔薇聖斗」こと 「少年A」は、 残虐極まる殺人を犯す前に、
犬猫達の首を切ったり、 手足を切断したり、 目をくりぬいたりして
いたのです。

当時、 「酒鬼薔薇聖斗」による 「神戸連続殺傷事件」として連日の
ように、テレビや新聞に取り上げられました。
この猟奇的殺人の犯人が、 14歳の「普通の中学生」だったことにも
日本中はショックを受けたのを思い出します。

6月11日に、 「元少年A」は、 太田出版より 「絶歌」と題した
300ページの手記を出版しました。
事件を覚えていても、 犯人の今を知る人は 少ないかもしれません。 
こんな恐ろしい大事件を起こした彼が、 2004年に医療少年院を
出所して 社会復帰していたのです。
「元少年A」も 太田出版も 被害者のご家族のご了承を得ずの出版.。

地元ではない東京、神奈川県にある「啓文堂書店」は 全38店で 手記の
取扱い中止を発表するなど、 話題に満ちた幕開けとなっています。
私は、「啓文堂書店」さんのご決断に、 大拍手です!

「A」いわく、 「自分の物語を 自分の言葉で書いてみたい衝動に
駆られた」とは、 なんという欺瞞に満ちた言葉でしょう。
こんな凄惨な事件を “物語”だなんて!!
自分のしたことの重大性や罪を認識していない証拠です!

「自分の過去と対峙し、 切り結び、 それを書くことが、 
僕に残された唯一の自己救済であり、 たった一つの
「生きる道」でした。 僕には この本を書く以外に、 
もう 自分の生を 掴み取る手段が ありませんでした」
                    (元少年A 手記より)

無邪気な子供を恐怖に陥れ、無残に殺害し、 その上 さらされた
お子さんのご家族を無視した、 とんでもない身勝手な行動。 
私は、「お前は、 一生苦しんでおれ!」と言いたい。

「大人になった僕が、 もし十代の少年に「どうして人を殺しては
いけないのですか?」と問われたら、 ただこうとしか言えない。
「どうしていけないのかは、わかりません。でも絶対に、 絶対に
しないでください。 もしやったら、 あなたが想像しているよりも
ずっと、あなた自身が苦しむことになるから」」
                 (元少年A 手記より)

こんな男の気持ちなど、 私達は 知りたいとも思っていない
と言いたい。
殺人がどうしていけないのかわからないのなら、 わかるまで
刑務所にいるべきでは。

「元少年A」という 隠れ蓑の中にいずに、 堂々とマスコミの前に
顔を出し、 実名を名乗って ご遺族・被害者の方々へ謝罪すべき
なのではないでしょうか。
それが無いのは、 後悔の微塵もない証拠。
顔も判らず、 氏名も家族構成も経歴も 変えているのであれば、
道ですれ違っても 誰も彼とは気が付きません。
ひょっとしたら、 隣人が 猟奇殺人犯かもしれないのです。
そんな「元少年A」

この猟奇的な 連続殺傷事件を起こした 14歳の「少年A」は、 
「警察」に対して、 「愚鈍な警察」といって挑発した手紙を送りつけ、
「神戸新聞社」へも 「名前の誤読」に対して 強く抗議した声明文
なるものを送っています。
こんな傲慢で、 世間を嘲笑し、 警察や新聞社を見下した
 卑劣極まる 世間を侮った14歳の少年。 
自分の“物語”を 手記として出版するという傲慢さ、 身勝手さは
14歳の「少年A」の頃と ひとつも変わっていません。

この事件を教訓に、 子供110番の家が設置されたそうです。
少年法61条に守られた この「元少年A」。 
被害者側の人権よりも、 加害者の人権が守られる少年法は
18年経った今でも、 改正される気配はありません。

6月17日、 1945年から70年ぶりに選挙権年齢の引き下げが 
衆議院本会議で全会一致で可決・成立しました。
これで 選挙権が得られる年齢が20歳から18歳以上にかわりました。
更なる 早期の法律改正を 望みます。