皆さま ごきげんよう

毎年 この時期に 帝国ホテルで 行われる マスコミ懇親会に

行って参りました。

帝国ホテルは、 今年2015年11月3日に、 開業125周年を 迎えます。



<心で迎える。 心を結ぶ。> をテーマに 11/1~来年3/31

までを 記念期間として イベントや記念商品の 発売など、

いろいろな 活動を行っていくそうです。

取締役社長・東京総支配人 定保英弥氏 よりご挨拶。



続いて、 取締役常務執行役員・大阪総支配人 

幸田正弘氏より ご挨拶。




提携している 「ハレクラニ ホテル」(ハワイ)GMより ご挨拶



チャーミングな ご夫妻と。


 
大花瓶に 大胆に活けられた 桜がお出迎え。



会場でも ひときわ目を引いた、 ホテルの シンボルマークと

なっているライオンの 氷の彫刻は、 雄叫びが 聞こえて

きそうなほどの迫力でした。



厨房の芸術 として発達したその彫刻は、 厨房を

守る シェフの腕を 象徴するような 見事さです。

技術と 伝統を 受け継いだ お料理は、 飾り付けに

目を奪われた上に どれも美味しくて、 思わず

たくさんお代わり したくなってしまう 程でした。



べーカリーのコーナーは、 パンで作られた

ウェルカムボードで お出迎え。



見るのも、 いただくのも 美味しいパンの 評判は

皆さまご存知ですね。

中央ステージ上には 皆さまが 知っている名曲を

奏でる 若き男女のアーティストが。。。

その両側の 壁面には、 125年もの 長い歴史が 

 パネルで 作成されていました。


 
パネルを 見ていくと、 125年の歴史が 一瞬に

学べて しまうのでした。

帝国ホテルは、 1890年(明治23年)、 世界各国からの 王侯貴族、

政府関係者等を お迎えする施設を 整える目的で、

『 日本の迎賓館 』の 役割を担って 開業しました。

創業者には、 当時の外務大臣、 井上馨 の呼びかけにより、

渋沢栄一 をはじめとする 日本を代表する 財界著名人が

名を連ねたといいます。



1923年(大正12年)、 アメリカ人建築家である フランク・ロイド・ライトの

設計により、 4年の歳月をかけて 「ライト館」(旧帝国ホテル本館)が

開業しました。



9月1日の落成式当日、 披露の準備中に 関東大震災がおきました。

M7.9という 未曽有の地震は 周辺の多くの家屋や 建物を倒壊、

炎上と 甚大な被害をもたらすなか、 この建物は ほとんど無傷で、

その耐震構造を 証明する結果になったと 言われています。

子供の頃から 見ていた あの懐かしい レンガ造りの 帝国ホテル。

スカルノ大統領は、 この帝国ホテルを こよなく 愛されていました。

1958年から 1965年まで、 毎年 私達は 6月に 宿泊しておりました。

私は、 アプローチに池をたたえた、 かつての 「ライト館」 の美しさを

よく覚えており、 しばし 思い出にひたり、胸が詰まる思いが 致しました。

平等院鳳凰堂から インスピレーションを 受けたという そのデザインは、

左右対称で構成され、 「東洋の宝石」 とも呼ばれ、 日本建築史上

最高傑作と 言われているのです。

今は、愛知県犬山市の 「明治村」に 移築されていますが、

居所を変えても、 その優雅さは 格別で当時の栄華が しのばれます。

20世紀を代表する 建築家のライトですが 、実は、 わたくしにとっては

少々身近な 存在です。

スイスのグランド というところにある かつての我が家が、 ライト氏の

一番弟子の 設計によるもので、 数百万個の 御影石から できており、

背後にアルプス、 眼下にレマン湖を臨み、その先に フランスのエビアンの

山々が見える それは美しい場所に建つ、 とても 思い出深い家です。

ちなみに今の持ち主は、 知らない人はいないという 超有名高級

時計ブランド F・M氏ですが、 きっと彼も、 美しい景色と美味しい空気に

インスパイアされて、 より素晴らしい作品を 作り続けていくことでしょう。

帝国ホテルにまつわる思い出は、 まだまだあります。

「帝国ホテルの宝」 と言われた、 名客室アテンダントの 竹内年子氏。

 

パネルにも マリリン・モンローから、 別れの時に “ I miss you ”

と言われたという 逸話があります。

「人のためが身上」 をモットーにして、 お客様に尽くした竹内氏ですが、
 
わたくしにも こんな思い出が あるのです。

スカルノ大統領も  この竹内年子さんに すべてお任せ。

竹内さんの下に、 年代秀子さん という方がおり 、 この方が大統領の

お世話を一切しており、 定年になってから 京都の 都ホテルに移られ、

京都で再会し、 感激したのを つい昨日のように 思い出していました。

竹内さんは、 ホテルが 今のモダンな建物に 変わっても 残られ、

16階の VIPフロアを 任されておりました。

私は 外国から日本へ戻る度に、縁のあった 帝国ホテルと 大倉ホテルを
 
代わり番こに 宿泊しておりましたため、 竹内さん には昔と変わらず
 
お世話になっていたものです。

思い出は 色あせないとは よく言ったものです。

いつまでも 記憶に残るのは、 やはり、ほんのり心が 温かくなる

思い出ばかりです。

数えきれないほど多くの 内外のVIPを お迎えしてきたホテルですが、

クリスマスパーティーの先駆け(1913年12月24日)や ランドリーサービス、

今日のような バイキングの形式、ホテルのアーケード、ディナーショー、

それから 結婚式から披露宴まで 一貫して行える ホテルウェディング

という形式も 帝国ホテルから 始まったサービス なのだそうです。

明治時代から 125年もの年月をかけて伝え、受け継がれた 隅々にまで

至る おもてなしの “心”、 “こだわり” は、 これからも日本最高のホテル

として、世界中に名を馳せていくのではないでしょうか。