またもや 痛ましい事件。


5/13(日)午前7時前、 広島県福山市の ラブホテルで 


建物は全焼、 宿泊客の女性4名  男性3名の 計7名が死亡、


客と従業員3名が 重傷を負う 火災事故が起きました。 


1階にある 階段近くの事務所が 火元と見られており、


2階以上にいた宿泊客は 階段をおりて 逃げることができず、


大量の煙が 上階の客室に どんどん流れ込んだようです。


亡くなった7名の ほとんどの死因は 煙を大量に


吸い込んだことによる 一酸化炭素中毒 だったとみられています。


事務所内の 配電盤、レジ、屋内配線などが 激しく燃えていた


形跡があることから、 事務所の 「漏電」 が


火災の原因である 可能性がでてきました。



またもや ずさんな管理による 人為的ミスで


多くの人の 命が 奪われてしまったのです。



ガラス窓は ベニヤ板のようなもので 塞がれており、


開かずの窓が 複数あったため

 

消火活動の放水が なかなか 建物内に届かず 


ハンマーで 叩き割る作業が 必要だったとか。


逃げ道となるはずの廊下は とても暗く、 2人通るのが 


やっとの狭さに加え ソファが 置かれていました。


火災報知器が 正常に作動していなかった 可能性もあります。


これら 様々な要因が 避難や消火活動の 妨げとなり、


7名もの命が 奪われる結果となったのです。



福山市は 過去10年間に 5回行った査察で


現行の建築基準法の 防火規定に 不適格な点があるとして 


再三指摘し 改善するよう 求めてきました。


しかし ホテル側は 経営難を理由に 全く改善しようとせず、


これまで 年1回の 消防設備の点検・報告義務も 


33年間 にわたって怠り 提出していませんでした。


この建物は 築40年を超えていますが、 建てられた当時の 


建築基準法には 違反していないため、 現行の法律での 強制力が無く 


厳しい取締り・処分が できないというのです。 おかしいと思いませんか?


何のために 法改正や 立法が行われるのですか。


今までの法律に 不備(不足)があるからですよね。



私は N.Y.の ランド・マーク・ビル(文化財指定ビル)に 


マンションを もっているのですが、 前のオーナーが キッチンにある 


非常階段に繋がる ドアをつぶし、素敵な食器棚で 囲んでしまったため、 


N.Y.消防署の検査で その棚を壊すか あるいは どこかに 


非常階段につなぐドアを 新設するようにとの 注意を受けました。


このN.Y.のマンションは 1901年に建てられた 築 約110年


(購入当時1992年) にも及ぶ 古い建造物です。 


アメリカでは 消防規定が とても厳しく、 古い建物でも 


現行法で 厳しく 取り締まられています。 


規定を守らないと 「重罪」に問われ 厳罰を科せられます。


ですから 日本において、 このように ずさんなホテルが


長年 放置(野放し)され 営業できていたことが 考えられません。



市の消防組合によって 複数回行われた 「査察」 も、


その後 改善されたかどうかの 確認調査も行わず、


又、 「法的強制力が無い」 と片付けられてしまっては、


「査察」 自体も 全く意味のない 無駄な行為です。



これまで、 大きな震災や 大規模なビル火災


(新宿歌舞伎町で起きた 44名が死亡した火災事故)などが


多数発生しているのに、 何の教訓も活かされていないことが


非常に 残念でなりません。




しかし、 昨夜 福島県で発生した 温泉旅館の火災事故では


火災報知器は作動し 防火管理は万全、 従業員による 避難誘導も


的確であり、 皆 冷静沈着に行動し 宿泊客や従業員 


178人が 無事に避難。 けが人は 1人も出なかったとのことです。


とても素晴らしい対応、 しかし 当然のことであります。


きちんと 管理が徹底していれば このように 200人近くの人を


けが人1人も出さずに 避難させることができるのです。


福山市のケースと 雲泥の差があります。




このホテルは 利用料金の安さを 売りにしていたようですが


(平日の最安値 一泊 3,900円)、 先日の 関越道 高速ツアーバスの


事故といい、 安さを売りにしても 安全が守られていないという現状が


多々見受けられます。 


安かろう 悪かろうでは 本当に困ります。



今回 火災が起きたホテルは 「風営法適用のホテル」 であり、


チェックイン時 客と従業員が フロントで対面しない方式でした。


よって 宿泊カードなどの 記帳も無く、 犠牲者の身元確認が


大変 困難でありました。 又、 県警も プライバシーを考慮し


被害者の情報として 指名・住所・職業は 非公開とし


年齢と性別のみの 公開となりました。




このようなホテルは 「禁煙」ではないため


寝煙草などによる 火災発生のリスクは  大きいと考えられます。


宿泊施設として 乗り物同様 「人命を預かる」という


強い意識と 責任感を持つべきです。


そして 施設を 査察・監督・指導をする立場である行政と 


おかしな法制度の改善を 直ちに行って頂きたいと 切に 願います。





皆さん どう思われますか。