今から1年前の 2011年3月11日 午後2時46分、


宮城県沖を 震源とする マグニチュード9.0 最大震度7


という 未曾有の大地震 ・ 大津波が 発生しました。


一時は死者 ・ 行方不明が 2万人余りとなっていましたが、


現在 死者 15,854人、 行方不明者 3,155人


合計19,009人と、 徐々にですが 発見が進んでいるようです。


とはいえ 未だ 約3,200人もの方の 行方がわからず、


34万人以上の方々が 不自由な 避難生活を 送っています。



福島第一原発による 大量の放射線排出、


電力不足。 そして 進まぬ がれき処理・・・。


震災による 数々の諸問題について まだ 


何の解決にも 至っておらず、 問題山積のまま 


あっという間に 1年が経過して しまいました。


しかし 被災地の方々にとっては この1年の間、


とても長く 辛い日々を 過ごされてきました。


そして その苦しみは、 いつ 終わるのかも わからず


継続しています。


今回 私は、 とくに 「がれき処理問題」 について


皆さんと 一緒に 考えてみたいと思います。




東日本大震災で発生した 大量の災害廃棄物 (がれき)は


岩手・宮城・福島の3県で 約2,300万トン、


そのうち 処理されたのは わずか5~6%だそうです。


宮城県の 石巻市だけで 700万トン近くあり、 すでに


25mの高さにまで 積み上げられています。


宮城県内では 積み上げられた がれきから 


メタンガスが発生し、 火災も頻発している とのことです。



現在、 被災3県以外で がれきの 受け入れを 


実施しているのは、 青森 ・ 山形 ・ 東京の 3都県のみに


とどまっています。 他道府県では 住民の反対などもあり、


なかなか受け入れを 表明できず、 がれきの処理が


進まないことによって 復興が足止め されている状態です。 




そんな中、 静岡県島田市の 桜井勝郎市長は


「同じ日本人として 被災地の方々の 痛みを 分かち合うべき」と


がれきの受け入れを 全面的に容認しており、


その桜井市長の 発言・心意気には 心より 拍手を送りたいです。



静岡県島田市には、 高性能のゴミ処理施設と


最終処分場が 確保されており、 島田市内のゴミを


処理しても、 まだ余裕があるとのことで、


災害廃棄物の 受け入れが 可能なのだそうです。


もちろん 廃棄物の 放射性濃度が、 一般ごみと


同程度か それ以下であることを 確認しています。



にも関わらず、 「義侠心」と 「思いやり」にあふれ


「 絆 精神」を持った 桜井市長の 決意と行動に 、


「静岡のお茶が 風評によって 売れなくなる」


「死活問題だ」 と 反対の意を表す人も 少なくありません。


静岡県といえば お茶の名産地です。 


いくら 「安全」 と確認されても、 こころ無い 風評被害により


農家の方たちが 痛手を受けるのも また事実です。


これについても 桜井市長は、 「風評被害が 起きることは 


どうしようもないこと。 その時は 安全性が確認できた上で


関東から東北まで お茶のキャンペーンをする。」 と、


とても 前向きなコメントを しています。


被災地のことと共に きちんと市民にも配慮した 責任ある 


市長の言動に、 民意も少しずつ 動いているようです。


そして 4月半ばには 本格的に受け入れが 開始される


そうです。  


今 被災地にとって 一番必要なのは、 こうした動きでは 


ないでしょうか。  これこそ 本当の 「絆」 です。


「絆」 とか 「頑張れ!」 とか 安易に叫んだり


活用したりする人が 沢山います。


でも実際 いざとなったら 皆さん 及び腰です。


東北の方々も 嘆いています。


「絆」 「絆」と皆さん 言うけれど、 言葉だけが


宙に浮き、 中身がともなっていません。



義援金を寄付することや チャリティーライブ等に参加することが


“絆” なのでしょうか?


もちろん、 復興には 「お金」は欠かせません。


士気を高めることも 大切でしょう。


しかし、 それだけでは 何も先に進めないのです。


東北の方々は 何の罪もないのに、 大震災・津波に合い、


甚大な被害を受け、 沢山の方が 亡くなりました。


同じ日本国民として、 痛みを 分かち合おう


という気持ちが あるならば、 がれきを受け入れる


べきではないでしょうか。 


こうした 被災地の方々の 痛みを 分かち合うことが


真の 「絆」 だと思います。


「がれき」と言っても、 それは本来 被災地の方々の


家や家財道具、 思い出の品々等の 「財産」なのです。




震災から1年経ち、 ようやく先日 野田首相が


「全都道府県に対し がれきの受け入れを 文書で要請する」


との表明を したところです。


環境大臣の 細野豪志氏は やたらテレビに 出演していますが、


あたりさわりの 無いことを云い、 強い決意と 行動力は


みあたりません。


テレビに出演する 時間があるのなら もっと仕事を 


してほしいものです。




とはいえ、 環境省のホームページで 「災害廃棄物 の


広域処理対策」 について 掲載されていますので、 


皆さんも一度 ご覧になって下さい。


災害廃棄物の現状や、 被災地の方々の声を 知ることができます。


受け入れるがれきの 放射性濃度が低い、 あるいは不検出である


ことも説明されています。


そして 是非、 静岡県島田市のホームページの


「ようこそ! 市長の部屋へ」 をご覧ください。 


桜井市長の 力強い 説得力のあるメッセージを


全国の皆さんに ご覧いただきたいです。


そして 災害廃棄物(がれき) 処理についての


理解を 深めて頂きたいのです。




甚大な被害をもたらした、 未曾有の大震災から1年。


今 自分に何ができるのか、 何をすべきなのか、 


この節目に もう一度 一緒に考えてください。



これは 日本の問題です。 


これは 日本民族の 存続の問題です。


これは 日本人の 人間性が問われている 問題です。



がれきの受け入れを 拒否している 県や住民の皆さん。


いつ 自分の身に起こることかも しれないことを考えたら、


拒否できないはずです。



家屋の倒壊は 地震によるものだけでは ありません。


九州の方で 大雨による土砂崩れにより 家屋が


倒壊するというニュースを よく耳にしませんか?


つい先ほどのニュースで、 新潟県では 豪雪によって


地滑りが 発生し、 住宅や作業所が 10棟も倒壊して 


しまったそうです。




明日は 我が身です!


今 自分の所で 被害がないとしても、 災害は いつ


どんな形で くるやもしれません。


その時 被災者の方々の気持ちが わかるのでは


遅いのです。



私たちは 東日本大震災の 被災者の方々から、


震災に直面したときの 沈着さ、 辛抱、 忍耐、 助け合い


思いやり、 ゆずり合い、 人間の尊厳など・・・


多くのことを学び、 またそれは 世界中の人たちを


敬服させ 賞賛されました。


反対に 私たちが 被災者の方々に対して できることを


今こそ 真剣に 考えなければなりません。





皆さんは どう お考えですか?


皆さんの ご意見を お聞かせください。






P.S. 本日、 「結婚詐欺・連続不審死事件」の


論告求刑で、 検察側から木嶋被告に 「死刑」 が


求刑されました。 当然のことです。


これについては また後日。