落語家の林家三平さん、 女優の国分佐智子さんの結婚披露宴が


帝国ホテルの孔雀の間にて 行われました。


お母様である 海老名香葉子さんのご希望で、


江戸時代からの古式豊かな


日本の伝統を継いだ 結婚式でした。




まず、 根岸の海老名家から 黒地の大振袖を着た花嫁の


佐智子さんが、 故三平師匠のお仏壇に手を合わせ、


結婚の報告を。


それから ご近所に ご挨拶まわりを。


それらの映像が孔雀の間に設置された


四つのスクリーンに映し出されました。


戦後、 私が子供の頃、


黒留めをを着た お仲人さんに手をひかれた


花嫁さんが しずしずと歩いているのを よく見かけました。


今、 そんな姿を街中で みたことがありません。


懐かしいですね。





そして 舞台は 孔雀の間に用意された 祭壇にうつります。



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根岸の 海老名家のおうちに 見立ててつくられ


お客様は 海老名家の広間に 座っているという 設定で


とり行うというものです。


まず、 羽織袴を着られた花婿の 三平さんが、


白無垢の花嫁さんを 玄関で迎えます。


佐智子さんを 緊張した面持ちで 待つ三平さん。


お顔が スクリーンに写し出されると、


会場は、 笑いに埋もれました。


なぜなら、 こんなにクソ真面目で真剣な顔など


皆、 見たことがないからです。


そして ご両人が揃ったところで、


「木遣」の声も 高々に 三国一の 花嫁御寮と


花婿の入場です。







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お二人が 金屏風の前に 座りました。

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すると、 奥から 七五三のような装いをした


可愛らしい男の子と、 女の子が。


女 媒、 男 媒の登場でしす。


私には すぐに わかりました。


なぜなら、 私が小さな子供の頃、


女媒の役目をしたことがあったからです。


花嫁、花婿に、 三・三・九度の お神酒をつぐ役割なのです。


現在、 こういった昔風の結婚式をすることは


ないように思われます。



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お神酒の入った瓶子が あまり重たいので、


この小さなお子さん達には、 難しかったようで、


ホテルの女性が お手伝いしていました。


絆をかためる 儀式です。

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会場内の テーブルの上に 大輪の白い花が。


あまりに大きく 見事なので、 「まさか?!」 と思って


そっと手に触れてみると、 本当の花でした。


あちらこちらの テーブルの方達も 同じ思いであったらしく、


触っては、 感嘆の声があがっていました。


「菊」ではないし、 何かしら、白い「ダリア」かと思っていましたら、


「白い牡丹」とアナウンスがあり、 ビックリ!


帰り際に お持ち帰りできるよう


ひとつひとつ 丁寧に 茎のところが しっかりと


結ばれておりました。


こんな お花は、 花屋さんが 何ヶ月も前から


心をこめて 用意されていたのでしょう。




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そして テーブルセット、 メニューを目を通した私は、 


その魅力的なメニューに 心わくわくしてきました。

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そして ホテルのシェフの方から お料理の説明が。


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皆さん、 羨ましいでしょう。


そのお料理の数々を ご紹介しましょう。


「オマール海老と エキゾチック フルーツの取り合わせ


海の幸のサラダ仕立てと共に」


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「ハート型のフォワグラ、 黒豆とりんごのミルフィーユ」


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「秋の茸と 根菜の コンソメスープ パイ包み焼き」


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「パルメザンチーズと胡桃で包んだ 近海平目のロースト


シャンパーニュソースにて」

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「懐かしいミントの香りのシャーベット」


(これは 故三平師匠が いつも帝国ホテルで


好んでいただいていたものだそうです)



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「特選和牛フィレ肉の網焼き 和風したてのソースに


山葵を香らせて」


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右側にあるのは お赤飯です。


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こんなお赤飯は はじめてでした。 何がはじめてかというと、


お箸でつまめないのです。


かたく、 ご飯どうしがお餅のように くっついて 離れないのです。


持ち上げたら 全部一緒にくっついてきました。


私たち(同じテーブルの方々)は、


「きっと ご夫婦一生仲良く絆をかためるため


くっついているように とのお赤飯では?」と言い合っていました。



私は 何にでも興味を示す癖があり、


ホテルの方にたずねました。 


「どんな『もち米』を使うと こんなお餅のようになるのでしょうか?」


「何か特別の意味があるのでしょうか?」


返ってきた返事で、


「非常に粘りが強い 岩手県の 


“夢心地”という 『もち米』 」と ききました。


特別な意味は なかったそうです。


ただ、 ふいに振られた質問にも


きちんと丁寧に返事を下さる、 さすが帝国ホテル。



ほめついでに、 もう二つ。


私の前に 私の知らない方が、 着席されていました。


太ったオバサン風の方でした。 


シャツっぽい上着に 木の実(?)で作られた


大きなレイ(首飾り?)をしていました。


そのお隣の女性も決してお洒落をしているとは


いえませんでした。


私は 五つ紋が刺繍された 白の留袖を着ているのに。


お隣の桂由美さんも あの いつものターバン・スタイルを


江戸紫色で きめていました。

私の左側に花嫁の着付をする、 山野愛子ジェーンさん、


ロサンゼルス生まれの夫も 「誰かわからない」と


いいました。


でも 相当有名な方のようで、 色々な方が


彼女にご挨拶にいらしてました。


「誰なのかしら、 誰なのかしら・・・・」


ついに私は ホテル・マンにききました。


「あの 女性は誰方?」


「ドリフターズのブーさんと ご友人です」


「えっ!男性?! ドリブターズって?!」


日本で 「ドリフターズ」 を知らなかったのは、


私くらいなものでしょう。 


40年間外国に住んでいた結果です。



先ほどのホテル・マンが戻ってきて、


私に何やら 紙を見せて下さいました。


そこには、 


 ザ・ドリフターズのメンバー


  いかりや長介様

  加藤   茶 様

  中本   工事様

 ○高木  ブー 様

  志村  ケン 様



と書いてあり、 高木ブー様のお名前のところに、


○印がつけられていました。


帝国ホテルの 凄いサービスですね。





「クレメ・タンジェと レモンのジュレと フルーツのデザート」


デザートです。 私は デザートは いつも いただかないのですが、


美味しくって つい みんな いただいてしまいました。


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すべて 美味しく、 舌鼓をうちました。


皆さんも 私と同じ思いか、 誰方も お皿に 何一つ残さず


きれ~いに 食べていらっしゃいました。


さすが 帝国ホテルです。 


こんなお料理、 お値段は どれ位になるのかしら?


日本のTVは お値段のことを いつでも きいて


とても はしたないと 思っていましたが、


思わず 私の脳裏を よこぎってしまいました。





いつの間にか 赤い毛氈とお座布団が取り除かれ、


美しいお花で飾られた 祭壇がつくられていました。

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そこへ 横浜の幼稚園の 可愛らしい男の子と女の子による


合唱団が。 先頭に「お色直し」に モーニングと ドレスに


身をつつんだ お二人が会場に。


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渡哲也さんのスピーチに続いて、 高橋英樹さんが。

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そして、貴の花親方のスピーチ


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みのもんたさんのスピーチ


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ガダルカナルタカさんのスピーチ

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ガダルカナル・タカさんが スピーチをしている時、


そこへ たけしさんが 乱入!


辛辣で、 ひどいスピーチを 面白おかしく読み上げ、


パっと 去っていきました。

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締めは キャイ~ンの このお二人が


しっちゃかめっちゃかに 祝辞を。


会場は 爆笑の渦に まきこまれました。

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最後に 花婿が 御礼の言葉を。


佐智子さんの後方に ご両親が。


未亡人となって30年の母・香葉子さんのスピーチに、


私は感動の涙が とまりませんでした。


それは とても 心温まる結婚披露宴でした。


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花嫁の衣裳を受持った 桂由美さんと、 


着付けをされた 山野愛子ジェーンさんと、 ハイ、パチリ。


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先程、 私にドリフターズのメンバーを教えてくださった


ホテルマンが、 私の荷物(結婚祝いの引き出物)を持って


玄関まで 送ってくださいました。


そして 「僕は18才の時から 帝国ホテルで働き、


武井(何十年前の旧帝国ホテルのVIP係のトップ)の下に


いたのです。 武井が、 夫人の 鏡台のレースを敷いて


お化粧品をひとつ一つ並べていくさまを 見ております。」と。


何と懐かしい名前!


そうか、 帝国ホテルの素晴らしいところは、


こういう人達に支えられて 守られているんだなと


思いました。


彼ら達の 品位、 伝統、 しきたりのあるサービスは


一夕一朝では 築かれたものではないのだ。


日本の古きゆかしい文化が、 ここにもあった。