今回、 野球賭博を調べていた警察が取り上げた 携帯電話のメールより


すでに消去されていた内容を 復元したことによって判明した 八百長事件。


連日連夜、 TV、 新聞、 雑誌等で報道されており、 今日は 「三役、 幕内


にも疑惑」と報道される。



協会側の放駒理事長は、 「完全にうみを出す。」と言っているが、


旧体質の上層部には もやは何も期待できない。



以前、 2007年の2月3日号から、 『週刊現代』が、 相撲界の


八百長・暴力体質を掲載してきた。 その八百長問題には、 「春日錦」、 


「琴欧州」、 「千代大海」、 「魁皇」らの名前が出ていた。 相撲協会は、 


名誉毀損で『週刊現代』を 6億1千百万円の損害賠償を起こした。


しかし八百長疑惑をすべての力士が否定し、  結局 講談社は 最高裁まで


いったが、 昨年10月 敗訴。 協会側に4,400万円の賠償金を払わされた。



協会は 徹底的に調査するといっているが、 今回の八百長事件の


メールで名前が出てきた13人の力士のうち、 「現代」の記事中の二人が


含まれ、 元春日錦(元・竹網親方)と豊桜(前頭 17枚目)両者とも法廷で、


「八百長など 一切行っていない」と 断言していた。 当時の横綱 「朝青龍」も


北の海理事長も証言にたち、 「八百長という言葉すら知らない」と 、


供述を繰り返していた。




「双羽黒は九重部屋の両横綱の八百長支配によって 優勝を横取りされた」


この両横綱とは、 国民栄誉賞まで受賞した国民的スターである千代の富士


と、 同部屋の横綱北勝海のことだ。 その後、 千代の富士が作った


53連勝という記録のほとんどが 八百長だったと告発。 そしてその連勝を


止めたのは、 ガチンコ力士の大乃国だったとか。



まだ ある。



「大相撲は、 要するに互助会組織なんです。 他の力士にも星を回して


花を持たせてやらなければいけない。 朝青龍は、 いっさい他人に


星を回そうとしなかったから嫌われた。」




白鵬が昨年初場所、 3敗して物議を醸したことがあった。 「借りていた


星をまとめて返した」と疑われたのだ。 白鵬でさえ、 八百長相撲を


疑われる。 白鵬は、 「無いという以外 ないでしょう」 という。


そのくらい、 幕内上位は八百長漬けなのである。


大関互助会とまで言われた、 「魁皇」、「千代大海」、「琴欧州」については


「若ノ鵬」が『週刊現代』に八百長の取り口、 現金教授の手口まで詳細に


告白している。 星の「貸し借り」でなく、 「買い取り」の場合は、 100万円


単位のカネを受け取ることができるという。 大関の地位を維持するためには


相当な資金が必要なのだ。


現在、 幕内力士の八百長ネットワークを仕切るのは、 有力力士が在籍


する部屋の幕下力士、 Kだというのが通説である。





そんな中、 大麻事件で逮捕された「若ノ鵬」がただ一人、 角界に八百長が


あるこを告発したが、 突如 それを撤回。 涙の謝罪会見までしたが、 


「ある親方の代理人」という謎の男から、 八百長発言を撤回するよう要求


され、 250万円をあげると言われ、 現金を受領したそうである。


八百長をすすめられ、 「これは相撲界のルールだから」 と言われた。


一回の場所で、 5,6回八百長させられ、 月給の他、 タニマチからの


お小遣いやらで 1ヶ月1,000万円位になったこともあり、 18歳のボクは


おかしくなってしまったと告白。


欧州出身の力士が 20歳前後で入門する例が多い中、 16歳で 初土俵を


踏んだ「若ノ鵬」は異例であり、 その若年にも関わらず 出世のスピードは


「琴欧洲」や「把瑠都」と遜色なく、 将来を嘱望されていた。


八百長をやらなければ リンチのような〝かわいがり〟をされたり、 


嫌がらせを受ける。 


その「若ノ鵬」が 今、 「噂の14人だけでなく、 親方達も皆やっていた。 


ただ一人、 正しいのは貴乃花だけ。 あの人はただ一人、 正義の人。」と


TVで公言。






「貴乃花」は、 95年の九州場所で 兄「若乃花」と対決した兄弟優勝決定戦。


この時、 土俵に出る前に、 親方である父に「わかっているな」と言われた。


その父の言葉に、 「貴乃花」は動揺して思い悩み、 力を発揮できず(無気力


相撲)、 結果として 敗れてしまったといわれております。 


このことは、 「貴乃花」をして 一生苦しむことになる。 


その貴乃花が ただ一人正義を守ろうとしていたのだ。


その貴乃花親方が、 昨年1月、 日本相撲協会理事会選挙に出馬した理由


は、 相撲界の改革であった。 現役理事らは出馬に猛反発。 当時は


その理由として、 年功序列や一門の結束といった 慣例を破ることへの反発


がいわれ、 当初は秩序を乱すと疎まれた。 


しかし、 貴乃花は選ばれ、 見事 理事に就任。



日本相撲協会は、 徹底的に調査すると言っているが、 


警察が取り調べるわけでもなく 選ばれた 2名の弁護士がしており 甘い


取り調べをしても 誰も出てこないと思う。 疑われていた14名のうち、


4名が認め、 他は携帯提出も拒み、 「妻に携帯を踏まれた」、「水につかって


しまった」、 「壊れて機種変更した」 と、 しらばっくれている。


名前が出た人達は、 「疑わしきは、 罪あり」とみるべきではないか。




また 他にも70名の力士が取調べられているが、「八百長したことがあるか?」


「聞いたことがあるか?」、「誘われたことはあるか?」 こんな 他愛無い質問


など、 認めたら解雇されるのがわかっていて、 誰が肯定するのか。


皆が否定することは調べる前からわかっていた。 親方の数が50名といって


ますが、 私が1年前にきいた時は、 800人の力士に対して、 親方の数は


80人。 10人に1人 親方がいることになっていたが、 いつの間に50人と


なったのだろうか。 50人でも多すぎると思う。




日本古来から 天皇や貴族、 神社に奉納、 それを基に、 伝統文化と


いわれる相撲。 税金のみならず、 色々な保護を受けている日本相撲協会の


「公益法人」としての存在が、 今 問われているのは 当然のこと。




相撲界が改革するには、 



1)日本相撲協会の本部に 第三者はたったの2名、 他はすべて親方と


  元親方、 これでは駄目だ。 逆にならなくては。


  親方達は、 必ず他の親方との、 また力士達とのつながりや、 しがらみ、 


  情や義理が どうしてもあり 出てきてしまう。 八百長を 全く取り除くこと


  など出来る筈がない。


2)すべての力士は携帯を 1台しか所持できないと限定、 場所中は携帯を


  取り上げること。 部屋以外の力士たちが 顔を合わせる機会をなくす。 


3)国技としての伝統を守りながら、 力士たちをプロにさせる。 部屋はあって


  も 個人営業とすること。


4)十両以下の力士たちの待遇を改善する。 十両以上は100万円余りの給与


  があるが、 それ以下の力士達は2ヶ月に1回 7万~15万円のこずかい


  のみではあまりに貧しく、 それが原因の一つで、 八百長が頻繁に


  行われてしまう事実。 


  ハングリー精神を失わない位の金銭的な待遇をよくすべき。





米シカゴ大のスティーブン・レビット教授(経済学)らは 1989年から


2000年までの十両以上の取組 3万2千回以上を 調べ発表した。


7勝7敗で迎えた力士の 千秋楽での勝率は 75%にもなったという。


この教授、 つまり八百長の存在を ずっと前にいっていたのだ。





面白かったのは、 若き文筆家であった石原都知事が、 八百長問題


を書き、 相撲協会から猛攻撃を受け 陳謝させられたこともあったらしい。


63年9月、 秋場所千秋楽。 前場所まで休場していた横綱・柏戸が、


横綱・大鵬との全焼対決を制して、 劇的な復活優勝を果たした。 これに対


して、 石原新太郎氏は、 新聞のコラムで「見る人間が見ればわかるよ、 


相撲協会さん」、「あの勝負をまともになっとくするのは子供くらい」と、 


協会が主導して柏戸を勝たせたと痛烈に批判した。


その後、 協会は石原氏を告訴したが、 石原氏が謝罪して和解。


彼曰く 「八百長なんて、 ずっとあったことだ。 皆 騙されて楽しく見てれば


いいんだ。」 




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