私のロンドン滞在中に、 週刊新潮の記者から、 私が横田夫妻に宛てた




手紙の件で、 2回にわたり、 長い電話取材を受けました。




私が、 横田夫妻に手紙を送ったことを、 どこで知ったのか不思議でした、




家族会から情報がいったのかも知れません。




私は誤解のないよう、 懇切丁寧に時間をかけて説明致しました。




本日発売の 「週間新潮」 の記事には、 実に失望させられました。




あれだけ私に説明させておいて、 記事になったのは、




誤解を受けるような内容でした。 ここに正させていただきます。






●横田夫妻に私が伝えたかったのは、 同じ娘を持つ母親として、




 夫妻の悲しみは理解するけれど、 日朝国交正常化の妨害になるような




 活動は控えて欲しいとお願いしたのです。




●私はお二人に訪朝を勧めたわけではありません。 めぐみさんの消息を




 知りたいのなら、 まず、ヘギョンちゃんや元夫に会うべきではないかと、


 


 私は言い続けてきました。




●一緒に住んでいた実母の、 子供までなした元夫の、「死亡した」 という




 証言について、 横田夫妻は、 何故信じることができないのでしょうか。




 最期を看取った幼いヘギョンちゃんが、 嘘をつきますか? 何のために?




●お会いして、 納得のいくまで話し合えばよいと勧めました。


 


 このお二人の活動には、 頭の垂れる思いできました。




●しかし、 娘さんを失った悲しみを、 北に対し その国に住む何の罪もない




 国民に 経済制裁・迫害・弾圧を叫ぶお二人には、 私は賛成できないと




 言っているのです。




●北朝鮮への憎悪をつのらせる、 横田氏は、 いみじくも新潮の取材によって




 本音をしゃべっています。 要するに、




  「めぐみさんの死亡を了承してしまうと、拉致事件が解決したことに


 


 なってしまう。」 と。




 つまり拉致事件が解決したら困るといっていることと同じです。




●拉致事件により 収入・立場・権力・地位・人気を得ている人達に




 利用されていることを選んでいるなんて、 もってのほかです!




●めぐみさん同様、 不幸な運命におかれたヘギョンちゃん、




 薄幸の身にあるヘギョンちゃんに、 より暗い影を落としているのは、




 「横田ご夫妻です」 と言い切っても大げさではないと思われます。




●コリア・レポートの辺真一氏は、 私のことを〝部外者〟とおっしゃった




 ようですが、 もし、 彼が本気で新潮の記者にそのように言ったなら、




 私は彼を見下します。




●第一に北朝鮮に行ったことのない彼に、 そんなことを言われる筋合いは




 ありません。 思想は自由で 誰でも平和を願ってよいはずです。




 私は日本に住む一人の人間として、 また、 異国の政治家に11年嫁いで




 いた一人の女性として、 いっているのです。




● 一国の元首同士(小泉元首相と金正日総書記) が、国交正常化を約束し




 2002年9月12日に署名した「平壌宣言」。




 北朝鮮では、 このお二人が向かい合って署名・握手する姿を記念し、




 その切手を発行、 現在開催されている上海エキスポの北朝鮮館に




 他の切手と一緒に飾られているそうです。




●この平壌宣言のあと、 私が訪朝するたびに、


 


 「なぜ小泉さんは約束を破るのか?」、




 「なぜ次の首相はファローしないのか?」と、 よく訊ねられたものでした。




 しかし、今となっては、彼らはもう口にもしません・・・




 横田滋氏は、 とんでもないことを正直に言いました。 このお二人は、




 めぐみさんが亡くなっていることを、 とっくに知っている筈。




 にもかかわらず、 北の随一のライフラインの万景峰号の寄港を阻止し、




 経済制裁、弾圧を叫ぶなど、 憎悪の権化のように叫ぶのは、




 いかがなものかと、 私は言っているのです。




●国交正常化と、一家族の問題は、次元が違います。




 この世の中には、 横田ご夫妻よりもっと悲劇を経験し、 苦しんでいる人達が




 沢山います。 この横田夫妻の間違った活動により、 あの国の人民を苦しめる




 ようなことは邪道だと思います。




●まず、 横田夫妻は、お孫さんに一番悲しみを与えていませんか?




 自分の母が拉致被害者であることを このような形で知らされるのは、


 


 むごいことだと思いませんか?




●本当にめぐみさんを愛しているなら、 めぐみさんという犠牲を、もっと気高い




 ことに (例えば両国の平和) に使われることは出来ないのですか?




●拉致事件は、 経済制裁・弾圧・迫害などで解決なぞ、 絶対に出来ません。




 憎しみと恨み、 憎悪の連鎖は皆を不幸にするだけです。




●なぜ、 家族会の方や、 拉致事件の問題を扱う方々は、 拉致事件の原因や




 背景を追究しないのですか。




●なぜ1905年からの日本と朝鮮半島の歴史を振り返って勉強をしないのか。




●なぜ45万人もの在日の方が日本にいるのか考えてみないのでしょうか。


 


 北朝鮮は、1905年以降、 肉親、家族から離され、 日本に強制連行され、




 日本にきた200万人ともいわれる朝鮮の人達が、 日本のどの炭坑に送られ、




 そこで過労死、 餓死、 凍死した人間は何人で、 その氏名は?




 また、 第二次世界大戦のとき、 どの戦場に送られ、 日本兵を守るが為に




 最前線に立たされ、 どこの戦地でどのように死亡し、 その氏名、 人数の




 記録を日本政府に要請しているのに、 日本は、いまだに提出していません。




●日本経済新聞は、 800余名の記録しかないことを掲載しておりました。




●日本にだいたい、 拉致担当などという大臣が存在する事すらおかしい。


 


 日本が最初にしなければならないのは、 強制連行してきた人達が、




 どこで死亡したのか、その記録をまず北朝鮮に送ること、




 それからはじめて交渉がスタートするのではないでしょうか。




●日本は歴史の闇を国民に知らせるべきであり、 日本国民の感情を




 憎悪に煽るべきではないと思います。




●「平壌宣言」 の際、 金正日総書記は、 拉致を認め、 正式に謝罪。






 8名の方はすでに亡くなったが、(横田めぐみさん、 田口八重子さん、




 市川修一さん、 増元るみ子さん、 原敕晁さん、 松木薫さん、 石岡亨さん、




 有本恵子さん) 、 5名の生存者を日本へ一時帰国させることを約束し、




 そして実行。 (死亡の8名の中には拉致でなく自ら渡った人も含まれてます。)




●北側は、これで解決したと思っているのです。 それを横田ご夫妻は、




 めぐみさんが死亡したことを認めると 拉致事件が終わってしまうからなどと、




 とんでもないことを言ってます。




●生きているとしたら生みの子 (ヘギョン) を置き去りにして




 何年間も、 何をどこでしているというのですか? その理由がありません。




●拉致事件を利用し、 人気者になったり、 総理大臣にまで登りつめたり、




 収入を得ている人達の為に拉致事件を終わらせたくないなんて最低です。




●日本政府は何兆円にもなる戦争賠償金を北朝鮮に払いたくないから、




 拉致を利用し、 支払いを遅らせているとみられてもおかしくないでしょう。




●横田夫妻には、 まだいいたいことがございます。




 ドブ臭い銀座のバー 「クラブJ」 の田村順子や、その相棒の小賀野一子と




 その夫に利用され、 ご祝儀目当てのパーティに出席するなんて、




  もってのほか。 家族会は、 田村順子・小賀野夫婦が開催した




 慈善パーティならず、 偽善パーティから、 一体いくら寄付されたと




 いうのですか? 公表できますか?




 なぜ、 横田夫妻は政治的に利用されることを選ぶのでしょう。




●経済制裁・弾圧・迫害などでは拉致事件は解決しません。




 このお二人に復讐など空しいことだといっているのです。




 北朝鮮をいじめ抜き、 潰してしまえば、 気が済むのでしょうか。




 めぐみさんはそんなことを願っていないと思います? ヘギョンちゃんが




 可哀相です。 国交正常化をし、 万景峰号を寄港させるような




 「徳のある政治」 を日本はし、 尊敬されるような国になるべきです。 




●「拉致事件」 を被害者家族が担当すること自体、 間違っていると思います。




 それこそ部外者が行なうべきです。




 元々は、第三者である両国の赤十字社が、 扱っていたのですから。




 拉致の解決には、 冷静な第三者や部外者を使うべき。 家族が介入することに




 よって、 間違った方向に進んでしまっていってると思います。




●私は、 日本と北朝鮮が、イスラエルとパレスチナのような関係になるのを、




 どうしても避けなければと思っているのです。




 「許しあう事のみが、 平和をもたらす」 と 私は信じています。




●はっきり言います。 横田夫妻の考えや活動を、私は支持しません。




 断固反対です。




●このお二人は、 訪朝する資格すら、 もう失ったと思います。




 「拉致を解決させたくない」なんていうのは、〝嘘から出た誠〟とは、




 こういう事を言うのでしょう。 呆れました。




 横田夫妻は、 めぐみさんが亡くなっていることを、




 とっくに知っているはずなのですから・・・











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