昨日、 ジュン 芦田 さんの コレクションの後、 ヨシ ・ タカタ メモリアル



・ コンサートが 赤坂の 草月ホールにて 行なわれ 行ってまいりました。





ヨシ ・ タカタ と言っても 今の世代の方には あまり 馴染みの無い



名前かも 知れませんが、 この方は ピエール ・ カルダン にとって



なくてはならない人で 彼の最も 信頼厚く 彼のために 生涯を捧げた



女性です。



デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba



今年2月12日 パリにて 肺炎のため 92歳で亡くなりました。



1954年 38歳の時 南回りの フランス郵船で 渡仏して以来 実に



五十五年という 人生の大半を パリで過ごし 最後は 静かに パリの



地で 息を引き取ったそうです。





1960年代半ば 松本 弘子 さんが 日本人のモデルとして 初めて



ピエール ・ カルダンの 主役 モデルとして パリで 脚光を浴びて



居た頃、 高田さんは まだ 細々と カルダン の店で 日本人の  



お客様向けに 働いていた気が 致します。 





私は 大統領夫人として クリスチャン ・ ディオールなどの ショーを



見た後、 ピエール ・ カルダン の奇抜な ドレスに すっかり  



魅せられ 松本 弘子さんが 着た ドレス 5着を 買い、 パリで



ちょっとした ニュースに なりました。





その時は パリに私が 住むことになるとは 思っていない頃でした。



政変後、 6ヶ月になったばかりの カリナを抱いて 乳母と 三人で



パリの地に 降り立った 私に 待っていたのは パリの華やかな 社交界



でした。





それから 13年近く 私は パリと スイスに 居を持つことに なるのですが、



高田さんは 次第に カルダン氏の 信用を得、 その片腕として ビジネス



展開の大きな 一翼を 担うように なっていきました。 





その頃の カルダン氏の 周りには カルダン王国の 名声に預かりたい



人間や 利用したい 人間が うようよと おりましたが、 高田さんは



純粋に カルダン氏を 信奉し、 欲なく ひたすら カルダン氏に 仕えて



おりましたので、 カルダン氏の 信用を 得たのだと 思います。





彼女も カルダン氏の 許にいたため、 芸術全般に 亘って 素晴らしい



感性を持つように なりました。



私も 社交界で 世界有数の 方々との お付き合いの中で 類い稀な



経験を積み 独自の意見を 持つように なっていきました。



高田さんとは 実によく 意見が合い、 彼女と 話し合った後 いつも



すっきりとした 気分になったものでした。



ある日 「マキシム ・ ド ・ パリ」 を 買われた カルダン氏より 



このブランドを アメリカと 日本に 広めたいと お仕事の 依頼を



受け、 彼女と 密接に 会うことに なりました。





今回 ヨシ ・ タカタ ・ メモリアル ・ コンサートの 発起人に 名を連ねて



いるのは もちろん 彼女を 最も 古く知る 石井 好子さん そして



北大路 欽也さん 他 大勢の方の名が 連ねておりました。



なぜ私に 声がかからなかったのか 不思議に思い これも 世代の



差なのかしらと 寂しく思っておりました。





高田さんの 事を 人一倍 知っていたのは この私では なかったのかしら。



私は メモリアル ・ コンサートより 彼女を知っている 人たちと 彼女を



偲んで お話ができることを 楽しみに 伺いましたのに 知っている人は



わずか お一人でした。





ほとんどの方が このコンサートの 出演者の ご家族や ご友人たちで



高田さんを ご存知の方は なかったように 思え、 とても残念でした。



北大路さんと ちょっと お話できたのが せめてもの 慰めでした。



北大路さんが まだ若い役者だった頃 「ギョロ目の 彼が気に入った」と



楽屋に 高田さんが 訪ねて来たのが きっかけと 言うことでした。



日本の演劇界の 人たちを 「まだ子供ね」 と言うのが 口癖だった 高田さん



現在 北大路さんが 押しも押されぬ 貴重な 渋い俳優と なっていることを



知ったら どんなに 喜ばれたことか。





ちなみに このメモリアル ・ コンサートは 7,000円でした。



出演者の 中には 高田 美 さんと言ったら 「赤と黒」 だと思ったのでと、



レースの黒い上着に 赤いコットンの ズボンをはいてらした方がいました。



これにはびっくり、 高田さんが見たら 「ゲーっ」と 言ったと思います。



フォトグラファーとしても 素晴らしい 表現力を持った 彼女の 写真を



2枚買って 帰りました。








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