夏に出会いました。

日増しに想いがふえていくワタシは、疲れていても、声を聞かせて、顔を見せて、心に触れさせてと、仕事が終わってからも彼の住む町まで車を走らせました。


でも、ワタシの気持ちとは裏腹に、彼の気持ちは、離れていき、あっという間に、恋は終わりを迎えました。

燃え上がる恋は、長く続かないということを実体験で学びました。


苦しんだのは、その後。昨日までの景色にモヤがかかり、ワタシは前に進めなくなりました。食べ物が喉を通らず、ベッドから出れない日々。ワタシなんて、つまらない人間で、何をやってもうまくいかない、誰にも気に留められず、松子みたいに死んでいく。この世の不幸せを全て背負っているような気分でした。