『ゾディアック』 | 葛城の迷宮

『ゾディアック』

1969年7月4日、カリフォルニアでドライブ中の若いカップルが銃撃された、という内容の通報が警察に入った。
そしてその通報者は最後に、「犯人は俺だ」と言い残す・・・・・・。

それから約1ヶ月後、新聞社サンフランシスコ・クロニクル紙に一通の手紙が届き、7月の事件を含めて2件の殺害を実行したとする声明文が書き記されていた。
後に自らを『ゾディアック』と名乗る者からの最初の手紙だった。
さらに、そこには謎の暗号文も添えられ、それを新聞の一面に載せなければ大量殺人を決行する、と脅迫してきたのだった。

同紙の担当記者エイブリー(ロバート・ダウニー・JR)と、たまたまその場に居合わせた風刺漫画家グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)は、この一件の暗号解読と犯人捜しに並々ならぬ執着をみせ頭していく。

一方、事件の管轄であるサンフランシスコ市警の刑事トースキー(マーク・ラファロ)とアームストロング(アンソニー・エドワーズ)も、警察の威信を賭けて必死にゾディアックを追いかけるが…。

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米国では非常に有名な連続殺人事件の実話の映画化。
正確には、グレイスミスのノンフィクション小説 『ゾディアック』 の映画化である。

あらすじだけ見るとサイコサスペンス映画のようだけど、物語は 『ゾディアック』 の虜となり、人生を翻弄させられた男たちのドラマだ。

『セブン』、『ファイトクラブ』 のデヴィッド・フィンチャー監督作品なので、鮮烈な映像や猟奇的な演出を期待して見ると、驚くほど大きな肩すかしを喰らってしまう。
スリリングな映画を期待して観ると、ビックリするほど地味である。
だって、犯人の追跡もない、銃撃戦もない、
事件さえ解決されていないのだ!!
(ネタバレのように思えるけど、コレ知らないと鑑賞後に本気で怒ることになる)

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監督の演出も丁寧だし、キャストの演技も素晴らしい。
美術や映像も一見したら地味に見えるけれど、緻密なコダワリっぷりもひしひしと伝わってくる。
年代による色調のトーンの統一とか。

でも、ほとんどみんなそんなの興味ないよ。
だって、絶対誰も気付かないところにお金掛けてるんだもん。
キャストもロバート・ダウニー・JR以外、超地味。
(ジェイク・ギレンホールって知ってる?)

ドキドキハラハラのシーンもあるけど、ゾディアックに振り回された男たちの仕事や私生活が崩壊していく場面が大半を占める。
物語の内容も含めて、売る気あるのか!?
せっかく面白いのに、誰に勧めても伝わらないじゃないか。

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作中で、この事件をもとにして製作された 『ダーティ・ハリー』 の試写会に警察関係者が招待されていたシーンが可笑しかった。
(そういや犯人のキャラクターがそっくりだったなー)

もし、濃厚な絵作りの未解決事件の映画化作品を見たくなったら、どうぞこの作品を。

個人的には好きなんだけどなぁ・・・・・・。
予告を見たら、面白そうでしょ!?
面白いんだよ、スゴいんだよ、ホントに。


監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ジェイク・ギレンホール
    ロバート・ダウニー・JR
    マーク・ラファロ
    アンソニー・エドワーズ



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