「醜い花」 原田宗典
みんなから嫌われる 醜い花
色も姿かたちも匂いも 何ひとつ良いところがなく
自分の存在価値がわからない
早く消えてしまいたいと願うばかり
どうして 自分はこんなに醜いのか
どうして みんなにこんなに嫌われなきゃいけないのか
すると
「お前は誰のために美しくなりたいのだ 誰に好かれたいのだ」
と 声がする
醜い花が答えられないでいると
声の主はこんな話をする
「誰からも好かれたい 誰からも綺麗だと言われたい」 と そんな願いをした者がいた
願いをかなえてやる代わりに「誰も好きになれない 何も美しいと感じない」それでも良いか
と問うと
その者はそれでもいいと答えた
そして 誰からも好かれ美しいと言われ 大勢の者に囲まれながらも
その者はいつも孤独だった」
その話を聞いた醜い花は
自分以外のすべての者を好きになり 美しいと感じ感動する自分を幸せだと思うのである
物語の最後で
醜い花の存在理由があきらかにされるのだけど
これがね 怖かった
怖いと言うのは自分の中にある価値観を試されたみたいで
ドキッとしたの
物事を見た目だけで判断して そのものの本質を知ろうとしないから
大事なことを見落としてしまう
図書館で借りた本だけど
自分自身の欺瞞や自惚れをいつでも自戒できるように 購入しようかな