私も家族も帝王切開に対して心の準備が出来ていないことも考慮され、入院3日目はとりあえず休憩日となった。

もう一度促進剤を試すにしても、連続投与は効き目が悪いそうで…。

1日子宮を休ませ、明日に備えることとなり、絶食はこの日の夜からとなった。

麻酔など手術に関する説明、承諾書にサインなど諸手続きの合間に、階段の上り下りなど出来る限りのことをした。


しかし張りは全く来ず、「明日切るんだな…」
と私は覚悟した。

そして「本当に明日こそ会える」と胸を高鳴らせた。
「今日は産めるよ!」
「今日こそ会えるよ!」

医師にそう励まされ、入院2日目がスタート。


1度でもこりごりなバルーンの2度目を挿入し、促進剤が投与された。

2日目はさすがに2時間もすれば急激な痛みを伴う張りが来た。

昼には1分間隔になり呼吸法で痛みをのがす。


これが陣痛…。


痛いけど女の幸せだと思った。


「今日会えるよ」
そう言われて頑張った。


早く会いたい!!



が…
夕方には痛みが引いていった…


今日産めるんじゃなかったの!?


結局この日は促進剤を2本投与したが、いい陣痛は来ず。


そして言われた言葉は
「明日は絶食」


……!?


まさか……
帝王切開になるの……?

悔しかった…。
心の準備が出来なかった。

検診の度に
「絶対安産になるよ」
そう言われていた。

体重管理は誉められたし、骨盤も広いし…。


ずっと真面目に生きてきた。

「結婚」「妊娠」「出産」

私は今時古いかもしれないけど、それが女の幸せだと思って来た。


そして家族の落ち込みようったらなくて…。

自然分娩が出来ない自分が歯がゆかった…。
促進剤といえば、子宮破裂など、効き過ぎによる恐ろしいイメージしかなかった。

普段から薬が嫌いで、風邪をひいても寝て治す私だから、いざ薬を投与しようものなら、効果テキメンに違いない。

私も家族もそう信じて疑わなかった。

朝に入院し、内診、バルーンの挿入など一通り終えた後、早速陣痛室で促進剤の点滴が始まった。


すぐにでも産まれるはず…。


が…
張りが来ない。


促進剤使用の場合、急激にお産が進む場合が多いので、陣痛が10分間隔になるのを待たずして、陣痛室でスタートする。


なのに…
張らない…。


結局3本も投与したが、この日は最後に軽い張りが来た程度で終わった。

「明日には会えるからね!」
そう医師に言われ、明日には産めると期待して眠りについた。