「和志、こいつに何された?」
「お前のソレ、こいつにされたんだろが!?」
俺は和志の包帯を見ながら、さっきボコリそこなっ少年を指さした。
「指差すんじゃねえよ!なんなんだよ!?ムカツク野郎だぜっ」
早くも変色し始めた左頬を拳で擦りながらも睨み返してきた。
「あのね将隆、その・・えーと・・」
「西脇さん、簡潔に説明お願いします」
誤魔化そうと口を開いた和志を遮った。どうせ相手が少年と言うところもあって、バカみたいに優しいこいつは嘘を言うのが分かっている。
「もう殴りつけたりは無しでお願いしますよ?これ以上は暴行罪になりますから」
これ以上はって、もう十分に暴行罪のレベルでは?と、思いはしたが顔には出さない。
さっきから感じていたが、西脇さんって謎な警察官だな・・・。
そんな俺の心を読んだように優しく微笑まれた。
「変わり者らしいんですよ、私は」
そう告げた後、本題を話しだした。
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