琥珀色の明日~5~ | 堕悪魔の堕文屋《devil-69》

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小説っぽいものを書いてみたりの堕ブログ

出逢いは5年程前になるか。


「仕事辞めたって、お前バカか!?」

「バカって言わないでくんない?将隆ちゃん、俺傷付いちゃうんですが-」

突然の電話での呼び出しに和志の奴何事もなかったように《辞表だしてきた》だと!?
足りない頭だとは思っていたが、4年も勤めた会社をあっさり辞めてしまう程とはな。

「引き抜きか?」

「違う。飽きた!」

「飽き……!?」

簡単すぎる理由に怒鳴ることすら忘れていた。

頭の中身はアレだが大手会社に勤めてはいたんだ。それを和志らしい辞め方ではあるが。

「次の仕事はどうすんだ?まぁお前の経歴なら引き手数多だとは思うが」

一応なり心配はする。俺自身の為に。コイツをフリーにしておけば必ず俺に絡んでくる回数が増えるのが目に見えているからだ。

俺のそんな気持ちとは裏腹に和志はニヤニヤと口元を歪めていた。

「じつは…」

次の言葉に驚愕よりも恐怖が頭を掠めてしまう。



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