「なぁ、葉書届いたか?」
なんのだ、と問い返す隙も与えずに和志が話出した。
「十年以上ぶりじゃねぇか?高校の時の同窓会なんてよ」
「ピチピチの成人式ん時に集まった以来だよなー、渋くなった俺がまた人気者になっちまうな!」
和志とは幼少時代からの付き合いだが、実に残念な男だな…。黙ってれば上の中と呼ばれる部類だと俺ですら認めてやるのに。
昔からお調子者でふざけるのが大好きな所は少しも変わらない。
「なにが人気者だ。お前のは皆のオモチャって言うやつだろうが」
鼻で笑ってやると和志は俺の空になったグラスを奪った。
「大親友を虐めるヤツには水で十分だ!」
と、ドカドカと反対側のカウンターへと消えていった。
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