玉木香奈 | リフレクションペーパー

玉木香奈

05W5215005D 玉木香奈 まず始めに、大変お忙しい中遠いところまで来ていただいた大橋様に感謝の意を示したい。

 今回の講演の中では、私たちが今このプログラムで学んでいるdevelopmentがもたらす危険性というものを改めて深く考え、今後の学びに生かしていくための大きなきっかけとなったと思う。

 大橋様が勤めるシャプラニ-ルは、外務省が掲げるall Japan(NGOとの協力体制)に対し、否定的な意向を示している。それは、NGOはそれぞれの多様性を持っているのに、それが一つになることはない、絶対的な中立はないためだとおっしゃった。NGOには様々な形態が存在するが、その中で危惧すべき点を大橋様はこのようにおっしゃった。財源が豊富で規模の大きいNGOなどは、その善意がブランド化したところにしか集まってこない、つまりお金によって中立という立場が保たれないという点である。Donor driveの力により、この現象がさらに促進される場合もあり、このため自立性という言葉も怪しくなってしまう。

 途上国、先進国の問題とは何かという大橋様の問いに対し、私はすぐに答えが出せなかった。もしこの時答えが出せたのだとしても、それは次に述べる、自らの価値観のみによって導き出したものとなっていたのだろうと思う。その答えを大橋様は、「同じである」とおっしゃり、当事者が問題を解決することが大事であると強調した。これはシャプラニールの理念にも匹敵するものであり、改めてこの理念に関する大橋様の強い思いが感じられた。

 また、developmentに関するお話に、私はとても感銘を受けた。そもそもdevelopmentは戦後の概念であり、世界中が先進国を目指すという価値観の中で生きているということを指摘された。たとえお金を持っていなくても幸せかもしれない、先進国に比べて発展が遅れている国がなぜ援助対象になるのか、という問いに私はすごくショックを受けた。これこそがdevelopmentの危険な面でなのであると。Developmentの指標となるGDPも、相対的なものであり、絶対的なものではない。Developmentを考えるためには、その原因を考えることが重要であるということ、また、常に心に留めておかなければならないことは、途上国だけではなく、自分たち(先進国)も変わらなければならないと言う点である。頭ではわかっていたものの、自分がこのdevelopmentの危険にまんまとはまっていることをダイレクトに見透かされた気がした。Developmentについて学んでいるはずなのに、一番重要で根本的な部分と言ってもいいこの点が欠落してしまっていることに気づかされたこと、しかしそれは様々な経験を重ねた大橋様が伝えてくれた、とても重みのある言葉であり、なんだか感動してしまった。自分の価値観を払拭するということほど難しいことはないように感じてしまったが、それを現地の人との対話等といったコミュニケーションを通じて考えていくものであり、それが大橋様の愛する、人との付き合いというものを尊重する姿のように思えた。自分の力量未熟さ故、そのような大橋様の人柄に圧倒されながらも、今後の学びに十分に活かしていきたいと思う。