檜垣真美 | リフレクションペーパー

檜垣真美

05W2115003H 檜垣真美

まず、大変お忙しい中、わざわざお越しくださった大橋様に感謝の意を示したい。大橋様のお言葉は数多くの現場を経験してきたからこそおっしゃられるもので、私たちが机上で考えているだけでは到底たどりつけないようなことが多かった。

今回の大橋様の講演で、私は今まで自分がいかに偏った見方をしてきていたかということ、多様性を認めることの大切さという2つに気づき学んだ。それは、題である「“市民”による海外協力」を私たちプレゼン担当班は、自主性を持った市民が同じ地球上で生きる者として共に協力していく「共生」であると考えていた。しかし、私たちはそれを先進国・途上国という視点から見ていたこと自体、「開発」というつくられた概念の上にある偏った見方だったと気づかされた。途上国を開発し発展させようという考え方が、「『開発をよいこと』だと思っている世界的に共有された価値観のあらわれである」と大橋様がおっしゃったからだ。発展のために共に生きていくのではなく、例え現状が変わらなくてもそのままの形で共に生きていくこと、それが本当の意味での「共生」なのであろう。そして、その「共生」というのは同時に、当事者自身による問題解決であるため、それは相手国だけではなく、協力している日本自身の問題であると言えるのだ。

また、大橋様は懇親会で「アルカイダもNGOだ」とおっしゃった。私はこの言葉にすごい衝撃を受けた。NGOは良いもの、という私の偏った考えからは想像もつかないことであったからだ。確かに、NGOが非政府・非営利の組織であればアルカイダもあてはまる。しかし同時に、「原理と現実は違う」とも大橋様はおっしゃっていた。原理的にいえばアルカイダはNGOだが、今のこの世界にそれを認められる人は少ない。人の固定観念というのはなかなか崩せるものではないからだ。むしろそれ自体を固定観念だと気づいている人こそ、極少数しかいないのではないかと私は思う。また、多様性を認めることの大切さから言えば、それを善い・悪いと言うのは個々人の自由だといえるかもしれない。しかし、その前提に固定観念が残っていてはその時点で平等ではないのだ。いくら多様性を認めることが大切だからと言っても、その固定観念を持ったままで善い・悪いと決めつけるのは間違っていると思う。絶対的な正しさはないのだから。今回、大橋様のお話を聞けたことで私はこのことに気づくことができたが、大橋様と出会っていなければずっと気づけなかったことかもしれない。

今回の講演で、私が今まで当たり前のように思っていたことが全て自分の偏った見方であると知ったことは、ショックであったと同時に発見でもあり嬉しかった。そんな機会を与えてくださった大橋様に尊敬の意を表すとともに、改めて感謝したい。