森田麻美 | リフレクションペーパー

森田麻美

05W2113016G 森田麻美 

今回江島様のお話を伺って、はっと気づかされたことがある。それは、私は今までスリランカを平均化されたデータから見るばかりで、個人個人の具体的な生活を意識して見ていなかったということである。江島様は津波被害の復興支援で気をつけたことは、元通りに復興させると貧しいままなのでプラスアルファの支援、例えば今まで一戸ごとに通っていなかった電気や水道を一戸ごとに設置すること、も行ったことだとおっしゃった。これに対して、プラスアルファの支援を行わなければならないことを私は意外に思ったのである。なぜ意外に思ったのか考えてみると、私はこの話を伺うまで、比較的高い寿命や識字率を根拠に、スリランカはそれほど貧しくはないというイメージを持っていたが、実際は基本的生活にも援助を必要とするくらいの貧しい地域もあることを再認識させられたためにそう思ったのではないだろうかという結論に達した。国際協力銀行についてのリサーチを行った過程で、スリランカにおいて送電網整備などが行われていることや、スリランカ国内で地域格差があることも知っていたはずなのに、なぜそれほど貧しくないというイメージをもつようになってしまったのか?それは、比較的高い寿命や識字率などの際立った特徴に気をとられ過ぎたために、それほど貧しくないという先入観を持ってしまったからだと思う。今後は、平均化された際立った特徴も事実の一つに過ぎないとして、個々の事象を見る蟻の目線からもリサーチしていきたい。

 次に、江島様から国際協力銀行が円借款を実施する際に、現地で調査や話し合いを頻繁に行っていることを伺い、政府開発援助という国家間の援助体制であっても、政府開発援助を成功させるには国際協力銀行の現地職員や大使館職員、そして実際に援助を受ける現地の人々という個人の関係性が不可欠であると実感した。同時に、被援助国政府、援助国政府と現地住民の意向を調整しなければならない国際協力銀行の現地職員の苦労は大変なものであろうと想像した。

 最後に、津波被害に対する民間からの義援金が余る可能性があり、江島様は余った義援金をパキスタンに回してはどうだろうかと思っていらっしゃるということだが、私は、義援金が余るかもしれないという事実は今回初めて知ったし、義援金の出資者もこのことは知らないと思われる。このような現地職員だからこそわかる事実は、なぜ公にならないのだろうか?義援金を集めた側としては、一度スリランカの津波被害の復興のために使いますと宣言してしまった手前、用途を変えては出資者の信頼を失うと考えているのだろうか。私は、出資金がより有効に使われたほうが嬉しいし、意義もあると思う。したがって、政府や関連機関は、現地職員だからこそ知ることのできる情報をもっと積極的に公表していくべきではないだろうかと思った。