武石さとみ | リフレクションペーパー

武石さとみ

05W2114011J 武石 さとみ 今回江島様のお話を伺い、私が思っていた以上にJBICは被援助国の現地に密着した存在であるということを知った。それまで私はJBICの開発援助に対して、「ODAの中の有償資金協力に振り分けられたお金を管理する」という官僚的なイメージを強く持っていた。しかし、現地の人がたとえ急にJBICのもとへ訪れたとしても、きちんと彼らの主張に耳を傾け、彼らが納得してくれるまで懇切丁寧に説明をするという江島様の姿勢に、失礼ながらとても驚かされたと同時に、何も知らないのにもかかわらず勝手なイメージで決めつけていた自分を恥ずかしく思った。そして特に今回の授業では、欧米の先進諸国と日本の援助の質の違いについて考えさせられた。今まで開発についてリサーチしてきたなかで、欧米諸国に比べると日本の援助は有償資金協力の割合が非常に高く、それはしばし日本政府が国益重視の援助を行っているという批判の対象になっていると感じていた。そしてそのような援助形態が、日本が多額のODAを出資しているのにもかかわらず、他の国からその実績を充分に認められない原因なのではとも思っていた。しかし江島様は、これら無償資金協力と有償資金協力という援助の形態に関し、無償資金協力で行われた援助が実際に現地の人々の生活に生かされないことが多い一方で、有償資金協力による援助においては被援助国政府に「自分たちのプロジェクト」だと認識させることが大切であり、また有償資金協力では、無償資金協力の範囲では行えない大規模な援助が可能だとおっしゃっていた。つまり、実際に開発の現場で働いていらっしゃる江島様は、被援助国政府としっかりと「対話」をしたうえでの有償資金協力は、無償資金協力よりも効果的な支援であると考えていらっしゃるように私には思えたのだ。またスマトラ沖地震の際、スリランカ政府は中・長期的支援を日本、アジア開発銀行、世界銀行に頼んだという。これは今までのスリランカの開発を通して、日本の援助がスリランカ政府の信頼を得てきたからだといえるのではないだろうか。災害が起きたときの欧米の先進諸国と日本の援助を比較すると、欧米の先進諸国がおもに緊急人道支援に力を入れる一方、日本政府は緊急人道支援と並行して、災害後を見据えたより中・長期的なビジョンの支援に力を入れているという。これらのことから、日本政府は開発途上国で起こる様々な問題に対し応急処置的な援助を行うだけでなく、開発途上国が先進国による援助がなくても自立した国になれるような、「国づくり」という要素が強い支援を目指していると感じた。このような日本の支援に比べ、欧米の先進諸国が重点を置いている緊急人道支援や無償資金協力の方がより人道的な支援のように今まで私は感じていた。しかし、援助を与えるだけでなく、援助の必要ない国をつくっていくことが開発途上国への援助において重要なのだと強く感じた。

また今回のお話では、「開発」という場のみでなく、社会において大切なことを教えていただけたと思う。話は要点を相手にわかりやすく伝えるべきだということ、外国語を話すとき、一番大切なのは語学力ではなく話す内容なのだということ、そしてたとえ上司に「お前は馬鹿だ」と言われても、「いや、馬鹿じゃない!」と言い返すくらいの打たれ強さを持つこと。江原様が今まで培ってこられた日本や海外での様々な経験をもとにこのようにおっしゃっているのだと思うと、改めてそうした行動の重要性を感じるとともに、どれも今の自分に足りないものだと感じ、自分の未熟さを痛感させられた。