松浦 美咲
05W1403020E 松浦美咲
今回江島様にお話いただいて一番印象的だったのは、一人ひとりの人間の存在についてである。
私は事前のリサーチにおいてJBICの設立目的や使命を見、JBICは政府に非常に近い立場であるという印象を受けた。さらにODAの一部であるから受身の面が強い機関ではないかというイメージまでもっていた。しかし、江島様のお話を伺って、JBICは一つの独立した機関であること、そしてそれを構成しているのは人間一人ひとりであるということを身にしみて感じた。これはJBICに限ったことではないだろう。大きな単位でものごとを考える時、忘れがちになってしまうが、そこにはそれぞれ考えや思いを持った人間が存在しているということに気付かされた。
江島様、そしてJBICが実践していることは、私個人としても見習うべきことが多いと強く感じた。嫌な相手でも、アポなしでも、何時間でも話を聞く。ものごとは決定する前に説明・相談する。(私は最近これを怠って失敗をしたばかりで、耳が痛かった。)日本の地方自治体という小規模なレベルでも行われているか疑問である。JBICという機関としてはもちろん、そこに所属している一人ひとりが地域に密着し、素晴らしい行動をとっているからこそ、スリランカでの信頼を得ることができたのだと思う。
江島様にとってのdevelopmentとは、「途上国の人々が、明日の食料のことではなく5年後、10年後の国や地球のことを考えられるようにすること」とおっしゃっていた。その場ではただ感動していたのだが、後になってひっかかるものがあった。現在先進国である日本でも、私たちは将来の日本や世界全体のことを考えられているだろうか、という疑問である。たしかに「将来の日本」について心配はしている。しかし、例えば先の選挙において、注目された政策課題の大部分を占めたのは社会保障制度であった(新聞社の世論調査による)。年金問題等は自らの近い将来の心配である。ということは、私たちもまだ十分にdevelopmentできていないことになる。江島様の目指していることは、国を問わず、私たち人間にとって共通の課題ではないだろうか。
少し話はそれるが、プレゼン班が指摘した「援助は政府間で行っているため、シンハラ優先になっている」といった内容の資料は私もいくつか目にしてきた。しかし、江島様にとってその着眼点は新鮮であるとのことだった。そして今行っているプロジェクトは徹底的な調査を通して厳選されたものであること、逆に調査ができない為に北東部には援助が行き届かなかったこと、今後北東部の援助を進めるにあたり「逆のねたみ」を抱く人がいることなど、現場で活動している方にしかわからないことを教えて下さった。他にも、江島様はさらっとふれられただけだが私には思いもよらないことが多々あった。改めて、身の回りに溢れている情報をcriticalに読むことの難しさ、またその重要性を考えさせられた。
最後に、今回足の調子が悪いにもかかわらず遠くまでお越しくださった上、「この様な場は大切にしたい」とまたの機会もこころよく引き受けてくださった江島様、現場での貴重なお話に加え、一人の人間として学ぶべきことをたくさんお話いただいたことに感謝申し上げます。