森田麻美 | リフレクションペーパー

森田麻美

05w2113016G 森田麻美

今回講演をしてくださったのが、政府関係者である上田様であったからこそ学べたことがある。それは、ODAに関するデータや文献を字面を追って読むだけでは気づかなかった政府の意図を知ることができたということだ。

 具体的には、まずODA実績が2000年以降減少傾向にあることについてである。[1]  私のリサーチでは、日本のODAが質と量の向上を目指すという時に、質の向上のための対策はあらゆる文献で示されているのに対し、量の向上のための対策は全然示されていなかった。例えばODA大綱によると、質の向上のための対策に 関しては、政策の立案及び効率的・効果的な実施に反映させるための評価の充実や、不正・腐敗の防止などはっきりと記述されているのに対し、量の向上のための対策の記述は見られなかった。[外務省:2003]そのため、私は量の向上のための対策は具体的になされていないものだと思い込んでいた。しかし、上田様の講演から、量の向上を実現するには国民の理解を得なければならないことを知った。つまり、量の向上の対策は国民の理解を高めるという形でODA大綱に表れており、政府は対策をとっていたのである。[外務省:2003]この政府の意図に私は上田様の講演を聴くことで気づくことができた。なぜ私がリサーチの時点でこのことに気づくことができなかったのかと考えてみると、量の向上のためにどのような対策があるのか自分で深く考えなかったために、国民の理解の向上との関連性に気づくことができなかったのだと思う。

 次に、ODAの援助体制についてである。私は被援助国政府の政策に反していたとしても、被援助国の国民が望んでいて、国民の利益になることをODAで援助するべきだと思っていた。しかし、上田様の講演によると、例えば被援助国の政策にないのに、かわいそうだからといって日本のODAで学校ばかりつくったとしても、学校の建った地元の国民と日本の自己満足に終わってしまうということである。立案から被援助国と日本が話し合って、GNPを上げるためにも、被援助国の政策に基づくことが大切であるそうだ。このことから、政府はODAの基盤として国家間の協調を置いており、それが達成されない限り、援助は実行しないという姿勢を持っていることがわかった。

 このように、データや文献を読むだけでなく、当事者の見解を聴くことで本当の意図が捉えやすくなることを今回の講演で学んだ。



[1]  外務省 (1995) 「ODAの実績」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index/seisaku/taikou.html  (閲覧年月日:20051010)