武石さとみ | リフレクションペーパー

武石さとみ

05W2114011J 武石 さとみ  私は今回の授業を通して、自分が今までODAについて、政府に対する批判的な報道などによりあらかじめ曲げられたイメージしか持っていなかったということに気付いた。ODAと聞いてまずはじめに私の頭に浮かんだのは、政府による国民の税金の無駄遣いということであった。それは、ODAについて全くといっていいほど深い知識のなかった私が、唯一ODAに対して持っていたイメージである。そこで私は、自然とODAに対して批判的な気持ちでリサーチを始めていた。その改善点や、問題点ばかりを探していた。しかしODAについての資料を読むうちに、ODAそのものが税金の無駄遣いなのではなく、その使い道がうまく開発途上国の発展に生かされてないときにこそ無駄遣いとなるのだと気付き、むしろODAは開発途上国の生活レベルの改善のために重要な役割を果たすものだと知った。

上田様の話を聞くまで、私は日本政府が、ODA額をこれからも減らしていこうとしているのではないかと感じていた。これは外務省のホームページで、日本の援助額が世界第1位から第2位になったことについて、マイナスな表現よりも「まだ第2位」といったニュアンスを出しているように感じたからである。そして私は、政府はODAが実際に開発途上国の発展に役立つことより、ODAによってもたらされる外交的意義のために活動しているのではないか、だから日本はこんなに多額の援助をしているのだということを強調しているのではないかと思ったのである。しかし上田様の、どのようにしたらODAが開発途上国の発展により効果的であるか、そしてどのようにしたらODAというものに対して日本国民の理解を得られるかと、さらなるODAの改善に真摯に取り組み、未熟な我々の考えやアイディアにもしっかりと耳を傾けてくださる姿に、私の疑念は消えてしまったとともに、今までの政府というもののイメージとあまりにもかけ離れていたため、大きな衝撃を受けた。

我々は普段政府の方と直接接する機会は滅多にないため、とかく政府批判の報道や、政府と逆の立場にいる者たちの意見にばかり目がいきがちである。しかし政府が必ずしも嘘をついている悪者というわけではなく、政府機関で働く方々も、少しでも日本を良くしたい、世界を良くしたいという志を持っているのだと知り、大変嬉しく思った。もちろん政府の出す情報だけが真実ではないし、そこには時として恣意性が含まれている場合もある。だが我々は、身近な報道のみを信じいつの間にかかぶされたフィルターを通して物事を見るのではなく、しっかりと自分の目で真実を見極めなければいけないのだと強く感じた。

 最後にひとつ残念だったのは、上田様のお話の中で、NGOにもいいNGOとそうでないNGOがあるとおっしゃっていたが、懇親会が終わり家に帰ってからこの言葉を思い返し非常に考えさせられたにもかかわらず時すでに遅く、上田様に私が疑問に思ったことを直接伺えなかったことだ。今まで私の中には、それぞれその活動内容や方針に違いはあっても、NGOは「良い団体」というイメージがあった。そして逆に、政府という組織に対してはあまり良いイメージがなかった。NGOが悪い団体となるのは、政府から多額の資金援助などを受けることにより政府とのつながりが強くなっていったときであると勝手に思ってしまっていた。だから上田様が上記のように述べられたことを思い出し、では一体、政府の方が、上田様が言う「悪いNGO」とはどのようなものなのか、と非常に考えさせられたのである。この問いは今回直接上田様に伺うことはできなかったが、機会があればぜひ政府の方、そして逆にNGOの方のお答えも伺ってみたい。また、自分でもこれから授業や読書などを通し、自分なりの答えを探っていきたいと思っている。