岩瀬 慧
05W2111017H 岩瀬 慧
私は、上田様のお話を伺って、大きな感銘を受けた。講演を受ける以前までは外務省など政府機関には基本的にはマイナスイメージしかもっていなかった。例えば、私はリサーチを行っていく中で、日本はODAを行っている額は巨大なものの、ODAの計画とその実情が大きく食い違っていたり、それが現地住民のニーズと相容れなかったりしていて、一体何をもってしてそんなことばかりしているのかと批判的な気持ちでいた。だがその気持ちは、後になって分かったことだが、私たちが日々話題性・視聴率先行のセンセーショナルなニュースを排出するマスメディアに晒されてきた中で、自分が出会った情報がどれだけ正確か、どういった意図を持って発信されているか、などを深く考えたり、批判的な思考を持ったりせずにただ莫大な情報を鵜呑みにしていたことの証明だったのだ。どういうことかと言うと、上田様は、今回の講演を通して、私に「自分は一生懸命であること」を語ってくれた。外務省の中のODA管轄という立場。ODAへの世間からの風当たり。国際社会における日本のODAへの期待。様々な重圧の中にいながらも、発展途上国支援と、他国への支援こそが福利厚生など様々な形で自国に戻ってくるという、ODAの原点を見失わずに真摯に仕事に取り組んでいる事を、実体験を交えてお話くださった上田様からは、自分の仕事に自信と誇りを持っている人独特の輝かしさに満ち溢れていた。私はこのとき、自分の勘違いを恥じた。公的機関はどうせ企みの尽きない機関であるという捻じ曲がり凝り固まった私の中のイメージは、音を立てて崩れた。後に残ったのは、今現在でもこうして国際社会の中でも重要なポジションを占めているこの経済大国日本を支えているのは、上田様の様な方々の前向きな努力の賜物であるという認識だった。だが私は、これで何かを果たしたわけではない。まだひとつの出発点に立ったばかりなのである。イメージの再認識を促してくださった上田様には感謝の念がつきないが、そればかり見ていてはいけない。社会は生き物だ。常に情勢は流れていく。そんな中で、自分という存在を他者に流されることはあっても、根幹を見失わないでいけるかがこれからの自分との勝負だと思う。それが自分は何ができるかという、自分の立場を考慮したdevelopmentであると私は考える。
最後に、本当にお忙しい中お越しいただいた上田様に感謝いたします。貴重な経験をありがとうございました。