長谷川 優
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今回、色々な経験を持ちODAの現場で働く上田様に会う機会を得ることができ、そして講演を聞くことができてとても嬉しく思う。忙しい中我々のために講演をしてくださった上田様、この貴重な機会を与えてくれたモモ、一番初めで分からない事だらけだったと思うがここまで今回の企画を構成したプレゼン班のみんなに心から感謝したい。
私は今回の上田様の講演を聞くことで、国際開発に興味を抱いてから現在にまで至るまで長い間自分の中にあった葛藤を整理し、新しい視点で考えるきっかけを得ることができた。私が悩んでいたというのは毎日の暮らしの中で感じる矛盾である。国際開発に興味を持ち始めてからテレビや本を通じて飢えや貧困、病気に苦しむ様々な発展途上国の人々の様子を見てきた。その度私は、彼らを助けたい、何かしてあげたいといった感情を抱くようになった。しかし先進国日本で暮らす私の生活は贅沢三昧である。ご飯も残し、紙も無駄に使い、水も限りなく使う。こんな生活を送っていながら、途上国の人々を助けたいなどと言う自分は、ただの偽善者だと情けなくなるばかりであった。自分が彼らに何をしてあげられるのだろう、国連に入ればいいのか、国連ではなくてもそういった機構に入ればいいのかなどと漠然に考えても何も分からないまま普段の暮しとの矛盾を感じるだけであった。しかし今回の講演で上田様が最後におっしゃった、今自分にできることを考えてみる、この言葉に私はとても考えさせられた。今自分にできること、それはどんなに小さな事でもいい。国連に入ればいいのかなどと遠い将来の事を漠然に考えるのではなく、今自分が置かれているこの状況でできる事を探せばいいのである。考えてみれば私にはたくさんやるべき事が身近にある。工夫しだいで、生活の中にある様々な無駄をなくすことができる。また開発について学び、自分なりに考え、知識を取り入れることも今の私にできることである。今までの自分が思っていたものとは全く別の考える視点を与えてくれたことを心から嬉しく思う。今の自分の状況を見つめなおし私ができることをもう一度よく考えてみようと思った。
次は日本のODAに関して、上田様の講演を通じて自分が感じたことを書こうと思う。私は自分のリサーチを通じて日本のODAの対GNI比率の低さ、長期に渡っての中国への莫大な資金援助、ODA援助と現地ニーズとの不一致といったODAに対しての疑問や不安を感じていた。しかし上田様の話を聞いて、こういった政府の行いには自分が思っている以上に深くしっかりとした理由、目的の筋道がある事を知った。そしてただ本やウェブサイトのデーターをそのまま鵜呑みにしてしまった自分を情けなく思う。援助の質の向上として立案の段階から現地の開発機構や他のドナーの行動の確認といった徹底した行い、そして質の向上が決してODA額の補いではなく、ODA額向上についても十分検討しているということ。そして私が忘れていたのは日本のODAの目的というのが、ただ国際社会の平和と発展に貢献する事だけではなく、これを通じて自国の安全と反映を確保に資することでもあるということだ。つまり中国への資金援助に関しても言えるが、ODAは日本と他国の信頼関係を築くという重要な任務を負っているのである。高度経済成長を遂げた日本をあこがれとする多くの国にマネージャー的期待を持たされている日本は、公共財を背負うといった形で責任を持ち、そしてこのはねかえりとして相互依存としての信頼を得ることができるのであるという。データーとして数字にはでにくいが、必ず信頼関係は築かれているのである。我々国民が正確な見方で政府を監視する為にも、こういった地道な努力を行っている日本のODAの姿をもっと効果的に我々国民に伝えてほしいと思った。アジアのリーダーとして世界からの期待を背負っているという日本の立場に私は誇りを感じ、そして上田様を通じて感じる政府の想いに私の持っていた疑問や不安は消え、安心感を覚えた。上田様がおっしゃっていたように決して批判の目を捨てずに、視点を変えてこれからのODAの活躍を見ていこうと思う。