宮﨑明日香 | リフレクションペーパー

宮﨑明日香

05W1404013L 宮﨑明日香 

  今回、自分の中であいまいだったODAの概念や内容をリサーチし、授業を通して学んでいくなかで、自分のモノの見方が一辺倒だったことを思い知らされた。実際に、その現場で携わるスペシャリストでないとわからないこと、世間一般に暮らしている中で得る情報が、いかにごく一部の限られた情報であるかを上田様の話を聞き感じた。

  

  事前に私がリサーチしたのは、『日本政府のアフリカに対するODA拡大とは?』という内容で、政府関連の正式なHPからの情報と、本や新聞記事などの一般に報道されている情報と大きくわけて2つの方面からアプローチした。調べている中で、アフリカへのODA拡大は、日本が国連安保理拡大に対しての支持率を上げたいという狙いが一部背後にあるという見方がでてきた。もしも、本当に他国からの支持を得たいがためにODAの拡大を図るのであれば、共同通信 (http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050709-00000029-kyodo-polがいう中国が「アフリカに対する買収戦略だ」と日本政府を批判する見方もできる。さらに、産経新聞(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050925-00000007-san-pol )が述べるように、「日本は経済影響力に比べて国際機関での発言力が弱い。金額を上げて取り組みをアピールするために、ODA拡大へと踏み切ったのだ」という情報も受け入れることができる。けれども、それだけの理由で援助額を増やせるとは思わないし、そのような意図では援助の主旨が変わってしまう。リサーチしている中で、実際はどのようなことに金額が使われているのだろうか?と疑問に思っていたが、実際に紙面上や画面上では納得のいく答えを得ることができなかった。

  

  今回、上田さまからお話を聞いてみると、日本政府の援助に対する考え方が明確になり、日本に対する見方が大きく変わった。上田さまがおっしゃるとおり、一般に報道されていることは、ごく一部のまた失敗したところを取り上げられ、それが全てだと思い込んでしまう国民が多いと思う。私もその中の一人だった。しかし『1993年のあたりから 援助疲れ というような流れが世界主要各国の中にあったが、その頃から日本は次はアフリカへの支援が重要だ!と言い続けていた。』というお話を初めて聞き、なぜこのような動きがあるという情報は、日本国内では広がっていないのかと疑問に思った。この言葉を聞いて初めて、今回の主要国首脳会議で、日本がアフリカ支援を3年間で倍増すると積極的に支援することを表明したのだと考えることができた。以前は、日本の援助形態が常に“金額だけ”は世界トップクラスだが、“金額だけ”という印象が強く、そのやり方には否定的な見方をしていた。しかしこの言葉を聞き、日本政府のやろうとしている姿勢に対しての見方を変える必要があると感じた。また私は、新聞に載せてある記事の内容はほぼ信頼できるものだと思いこんでいた部分があった。しかしながら、新聞記事を書くことも商売であり、またその新聞社によって保守派など傾向がある。全てが100%常に正しい情報ではないことが話を伺う中でわかった。1つの話題にしてもいくつもの見方があり、情報が散乱している中で、どんな情報もうのみにするのではなく、疑う目をなくさないようにしていくことが、大事なのだと感じた。

  

  さらに上田様のお話の中で、「海外において日本が大国だと見られている」というのは、実際に私も肌で感じた。それは“日本”が戦後の何もない状態から経済大国になったという尊敬と希望のまなざしが、直接日本人という“私”に対しても向けられていた。米国に滞在していた中で、自分が日本の代表として暮らしていかなければならないと感じたとき、もっと自分の国に対して関心をもち、愛国心をもっていきたいと思った。日本のイメージがそのまま私自身のイメージとなり、また私自身のイメージが日本のイメージへとつながっていく。日本人だというネームバリューがあったからこそ、私が現地でよくしてもらったこともあった。しかし逆に日本人だからこそ敬遠された部分もあり、“国”ではなく“人”として見て欲しいと感じたこともあった。しかし、「日本だと信頼されている。そういう所で培った信頼関係は、日本にとってのいい財産になり、いざという時には助けてくれる仲間となってくれる。結果的に外交関係でもよい方向へとつながり、支えとなっているのだ」と上田様がおっしゃられたことは、私も強く共感した。何か利益を直接得るために行動するのではなく、日本だからこそ日本にしかできない支援があると私は常に思っている。だからこそ、今回議論にあがった中国のODA支援に対しても、例えば、日本と同じように急速な発展の裏での公害問題が起こらないような事前支援を行なうなど、日本の立場だからできることをしていけるのではないかと思う。


  今回、上田様のお話を聞くことができ、私たちの質問や疑問一つ一つに耳を傾けていただき、お答えいただけたことで、外務省に対しての偏った印象がよい意味で崩れた。私たち学生の意見を直接聞いていただける機会なんて、めったにないことだ。私は今回、自分が普段思っていることを、直接聞いてもらえたことに感動し、今まで違う世界だと思っていた政府をとても身近な存在に感じられた。このような機会をもつことができ、貴重な体験ができたことを上田様、そして、ももに感謝したいと思う。