自閉症やADHDは、主に右脳の発達が遅れたり、働きが悪くなることによるものです。自閉症、ADHDに限らずアスペルガー、トゥレット症候群、強迫性障害、反抗性障害、広汎性発達障害、協調運動障害なども右脳の機能低下が大きく関与しています。
右脳の働きについては自閉症/ADHDと右脳の働きでお話しした通りです。今回は右脳の発達に遅れが出ると、なぜ自閉症やADHDになるのか?どのような症状が出るのか?について見ていきましょう。
自閉症/ADHDが改善できるかを知りたい方は発達障害における間違った認識をお読みください。
右脳の働きが悪くなると…?
空間認識、バランス能力の低下、大きな筋肉を使う運動がうまくできなくなる
自閉症/ADHDと右脳の働きでお話ししたように、右脳は空間の認知と自分の身体のコントロールを行っています。これらの能力が低下すると、どのようなことが起きるでしょうか?
まず空間の状態を正しく認識できずバランス能力も低下するので、よく物にぶつかったり、何もないところで転んだりします。
そして大きな筋肉を使う運動が苦手になるため、姿勢が悪い(いつも座るとどちらかに傾く、ずり落ちてくるなど)、変な歩き方(つま先立ちで歩くなど)をする、筋肉にハリがない、好きか嫌いかに関わらず運動が不得意、典型的な例では自転車に乗ることができません。
またこの能力が低下するということは、自己と外界との境界をはっきり認識できない、つまりこの世界のどこに自分が存在しているかを感じられないということでもあり、自分と外界との繋がりを絶って自分の世界だけで生きているように見えます。
(まさに文字通り"自閉"です)
そこで何が起きているかに関心を示さず、常に自分のルール、自分のタイミングで行動してしまうため、多くの親御さんはこれによって初めて我が子に違和感を覚え、病院で発達検査を行うことが多いのです。
社交性の低下、衝動を抑えられない
右脳は社交性の基盤です。その働きが低下すると何か起きるか?これは容易に想像がつくことでしょう。
自閉症/ADHDと言えばこれをイメージする方が多いはずです。
相手の感情や意図を推測したり、読み取ることが苦手で、場の空気を読むことができません。また衝動性を抑制することもできませんので、不適切な行動をしてしまう結果となります。
例えば「授業中は席について先生の授業を聞き、勉強をする」ということが苦手です。じっと席に座っていることができず、歩き回ってしまいます。また、先生が話している最中でもお構いなしに自分で話したいことを話してしまいます。
他にも、思ったことは容赦なくすぐに口に出してしまうなども多く見られます。
お子さんが衝動的に何かをしてしまい、された相手は怒っているのに我が子は笑っていて、慌てて親御さんが謝った覚えのある親御さんも多いことでしょう。
そのため組織(学校、家族など)や社会に馴染めず、本人がいくら仲良くなりたいと望んでもうまく行かず孤立やいじめにあい、不登校や引きこもりになる子も多いのです。
概念を理解できない、時間管理ができない
また、時間やお金の概念の理解も苦手です。
単純な算数(例えば12+1など)はできるのに、「12時の1時間後は何時?」という問題になると全くわからなくなり、癇癪を起こしてしまう子もいます。
日常生活で時間の管理ができない我が子に「どうしていつもこの子は!今日は10時にお迎えが来るって言ったでしょ?それに間に合うように顔を洗ったり歯を磨いたりお着替えしないと!顔を洗うのに5分、歯磨きに10分、お着替えに5分、10分前行動で10時に準備ができているためには30分前には始めないと間に合わないよね?遅れると待ってる他の子に迷惑がかかるんだよ?分かった?次はちゃんとできるかな?」と憤りを抑えつつ言い聞かせている親御さんをよく見ます。
しかし翌日、また同じことが起こるわけです…
そうではないのです。それ以前の問題で、そもそも右脳の機能低下によって「時間の概念」自体が理解できないのです。ですから親御さんが一生懸命お子さんに上の例のように説明してもほとんど意味はなく、結局また同じことが繰り返されてしまうのです。
これを本質的に解決するには、まず概念を理解するための脳の基盤を整えてから(つまり右脳の機能低下を改善してから)、上の例のように時間の概念を説明しなくてはいけません。
「お金の概念」についても同様です。お金というのは単なる数値ではありません。時給、月給というように時間との関りがありますので、時間の概念を理解できなければお金の概念を理解することは困難です。
実際にお子さんが親の財布からお金を盗む、という行動が何度も繰り返されるご家庭も多いです。お金を稼ぐために誰かの時間や労力が注がれていることが理解できなければ、お金の大切さなども理解できないのです。
衝動を抑えられない
右脳は衝動を抑制します。自閉症/ADHDと右脳の働きで出した衝動買いの例をとって見てみましょう。
あなたが衝動買いがしたくなった結果、見事右脳が勝利すれば衝動を抑え切って買うのをやめることでしょう。逆に左脳が勝つと衝動を抑えきれずに衝動買いしてしまう結果となるのです。
実際によく見られる危険な例は、お子さんが赤信号の横断歩道を待ちきれずに渡ろうとしてしまうことです。そこへ車が走ってきて…。あわや交通事故という経験をされてヒヤッとした親御さんも多いことでしょう。これは本当に命に関わります。
左脳は知的で知りたがり屋さん、とても衝動的で、接近行動を取ろうとします(知的好奇心とはよく言ったものです)。左脳はGOサインを出すのです。
そんな左脳に対し右脳はSTOPを出します。グイグイ行こうとする左脳を「待って待って!」と落ち着かせます。そのため右脳は注意深く慎重派で石橋を叩いて渡る、左脳の衝動性を抑制して、危険から回避行動を取る、リスク管理を行う脳なのです。
右脳の働きが低下してしまうことで、集中力がない、我慢ができない、衝動的に動く、危険を顧みない行動、心の中で思ったことはすぐ口に出す、すぐ手を出す、といったことが起きます。
好き嫌いが多い、感情のコントロールができない、胃腸の問題
ある部位が複数の働きを持つ、これが脳の複雑なところです。右脳の働きについてご存知でない方は自閉症/ADHDと右脳の働きを先にお読みください。
右脳の機能が低下してしまうと、その結果として多くの親御さんがお悩みの偏食、つまり極端な好き嫌いが起きます。恐らくお子さんは嫌いな物は何が何でも食べないでしょう。
あまりに酷い偏食っぷりにお子さんと他のご家族とで食事のメニューを分けて作らねばならず、苦労されている方も多いのです。どうしてうちの子はこんなに食べ物の好き嫌いが多いのかしら…?
実はお子さんは味が嫌いで好き嫌いが激しいわけではありません。匂いや味を感じにくいため、見た目や食感で好き嫌いを決めているのです。
味の良し悪し以前の問題なのです。多くの親御さんが子供の好き嫌いをなんとかするために一生懸命考え、工夫していても、一向に好き嫌いが改善されない理由がお分かりいただけると思います。
私のプロフィールにも書いてあるように(ぜひ一度ご覧ください)、私たちはお子さんが自分と同じ景色を見て、同じ音を聞き、同じ匂いを嗅ぎ、同じ味を感じているものだと無意識に思い込んで、それを前提に考えてしまいがちですが、そうではないのです。
そして匂いや味を感じる脳の部位の働きが悪くなると、感情のコントロールが利かなくなります。
更には内臓の働きも悪くなるため、胃腸の問題を抱えている子もよく見られます。例えば慢性的な下痢や便秘、よくお腹が張る、よく腹痛を訴える(特に食後)などです。
好き嫌いが多く栄養価の偏った食事になり、胃腸の働きも悪いため、しっかり食べていたとしても体内は栄養不足の状態です。そうなると更に脳の発達を妨げてしまうという悪循環に陥るのが右脳機能の低下、つまり自閉症/ADHDによく見られるパターンです。
様々な問題は右脳と左脳のバランスの崩れの結果
さて、右脳の働きに続き、右脳の発達が遅れたり機能が低下したりするとどのようなことが起きるか説明しました。お子さんが自閉症/ADHDと診断されているのであれば、多くが当てはまることでしょう。
余談になりますが、右脳はちょっと特別な脳です。生後2歳までは主に右脳が発達する時期で、右脳はその後に左脳がしっかり発達するための基礎、土台となります。つまり2歳までに脳の発達に問題が生じた場合、その後の左脳の発達にも問題が出るため、左脳の機能低下である学習障害、知的障害を伴うのです。
自閉症/ADHDに加え知的障害、学習障害の診断も受けているお子さんは、左右両方の脳の機能低下を持っているということになります。
それではまとめとして自閉症/ADHDの子の典型的なプロファイルを書いてみたいと思います。
脳科学、機能神経学による発達障害改善プログラム
名古屋市を中心に活動中。
発達障害をもつお子さんのご家庭に訪問し、お子さんの脳の働きをチェックすることで、1人1人の状態に合わせた発達障害改善プログラムを提供しています。
更に知りたい方はプロフィールをご覧ください。
対象:愛知、岐阜、三重の一部地域
(遠方の方もオンラインで対応できる場合あり)
(遠方の方もオンラインで対応できる場合あり)
多忙のため、現在新規の方は月4名様までに制限しております。
オンライン無料相談も実施しております。
ご相談、お問合せは下記メールまでお気軽にどうぞ。
Mail:nao.ktg@gmail.com
フォローありがとうございます。
今後もお役に立てる情報を更新し続けていきます。
今後もお役に立てる情報を更新し続けていきます。



