Kumikoです
「赤毛のアン」って読んだことありますか?
カナダのプリンスエドワード島を舞台にしたカナダ人が書いたお話。
笑いあり涙あり教訓あり、というストーリーで多くの日本人に愛されています。
にもかかわらず、
多くのカナダ人がその名前すらも知らない。
という悲劇的な(?)本です。
私の日本の実家には赤毛のアンのシリーズが全巻そろっています。
当然、家族みんな「アン」好き。
ですので、カナダに来てカナダ人は赤毛のアンを知らない↑という上記の事実に衝撃を受けたものです。
うちにあったのは、村岡花子さんが訳した元祖バージョンです。
いや~、この本で欧米の文化をいろいろ知ったものです。
今でも覚えているのが、孤児であるアンが
「私の名前のつづりはAnnではなく、最後にeのついたAnneなのよ。」ということにこだわっていたこと。純粋日本培養の子どもの私にはポカーーン?(どっちでも一緒やん?)っという感じでしたけど、今となれば、なんとなくフランス語っぽい雰囲気があるというのが大きいのかな、と思います。
(日本人のガイジンへのコンプレックスと同様に、北米のフランスへのコンプレックスもなかなかのものです)
また、赤毛のアンが「赤毛」を嫌がって、髪の毛を黒にしようとして間違って緑になってしまう、というのも有名なエピソードですが、子ども心には、
ふ~~ん 赤毛って嫌なもんなのか~~~
わざわざ黒に染めたいのか~~~
と不思議満載でした。
これも今となれば、単なる
無いものねだり
っていうことがよくわかります。
日本人は黒い髪の毛を嫌がって茶色に染める人が多いですが、こちらでは黒い髪の毛は「強く健康な髪の毛」として、「質の良い髪の毛」と認識されているようです。
なかなか日本人には無い発想ですよねー。
そして私がいつも感心してしまうのがこの「タイトル」です。
この本、英語でのタイトルは
Anne of Green Gables
(緑の切妻屋根のアン)
といいますが、最初にこの本を日本語に訳した村岡花子さん(の編集さん?)が「赤毛のアン」というタイトルにしました。
「緑の切妻屋根のアン」、としていたら、果たして今のような人気を日本で勝ち得ていただろうか・・・と考えると、この訳の功績は果てしないものがありますねぇ。
言葉って本当に奥が深い!
当校では文芸翻訳は扱っていませんが、原題と訳題を比べてみるのは、訳の大変いい勉強になります。
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