私より数ヶ月先に名古屋に転勤で来たママ。
転勤してきた時期が近いこともあって、すぐに仲良くなった。
そんな彼女。
色んなことがあって、積もり積もって・・・泣いた。
どうやって声をかけてあげればいいのか、
ただでさえ、いつも言葉を考えながら選んでなので
言葉に詰まってしまう。
でも、なんとか彼女の心を軽くしてあげたくて。
出来ることといったら彼女をハグすることしかできなくて。
**************************************
私もこうやってハグしてもらったことがあった事を思い出した。
ずっと忘れてはなかったけど。
*************************************
出産後、住み慣れたマンションに帰ると思っていたのだけど、
出産入院中に旦那さんが仕事を変えて、
新たな県の新たな土地で生活することになった。
初めての子育てに、見知らぬ土地。
知り合いなんていない中で、毎日疲労困ぱいだった。
旦那さんに話を聞いてもらいたくても、残業も出張も多くて。
新しい仕事に慣れるのに彼も必死だったんでしょうね。
やっと話せても「子育てはお前のしごとだろ?」みたいな。
ずっと気力でやってきたけど、子供がイヤイヤ期に入った時にそれは起きた。
夕方、公園で子供を遊ばせていたんだけど、
どんなに言っても全然帰ろうとしてくれなくて。
今まで溜め込んでいたものが一気に
吹き出したようで。 もう嫌だー!って。
急に涙が溢れてきて止まらなくなって。
その時、通りがかった一人の年配の女性が
私に気付いて声をかけてくれました。
そういう時の優しさって「我慢」って書かれた袋の紐を
一気にほどいちゃうんですよね。
もうどうやっても止めることも出来なくて、
より一層泣き出してしまって。
そんな私にビックリしたのか、困惑したのか
年配の女性は「大丈夫よ」「あなたは頑張ってるよ」と言いながら
私をハグしたんです。
私は見知らぬ年配の女性にハグされてビックリしたというよりも
ありがたかった。
すべての状況を知ってるわけじゃなくても、今の私の心の状態を知ってくれて
言葉をかけてくれたり、ハグしてくれてる。
そのあったかさに心の中に溜まった
「澱(おり)」みたいなものが癒されていく感じで。
状況は以前と何も変わってない。
子供のイヤイヤ期もまだまだ終わったわけじゃなかったし。
旦那さんの帰りが早くなったり、家事を手伝ってくれるわけじゃなかった。
けど、また歩いていこうって気持ちになれた。
それからは、行き詰まった時は子供とハグをしました。
イライラの原因が子供だったとしても、
ハグをしてお互いの心臓と心臓を近づけると
なんだか気持ちが落ち着くような気がして。
************************************************
帰る時、ママ友は「聞いてくれてありがとね。」と笑顔を見せた。
私もあの時の年配の女性のように、彼女の心を支えれたのかな?
だとしたら、いいのだけど。
でも、きっとハグには不思議な力があるから。
お互いママ同士、いろいろあるけど
乗り越えながら知恵と愛情に変えていけるようになるといいな。