感情を昇華する。
という考え方があるそうです。
心地よくない感情を、芸術やスポーツに打ち込むことで昇華する、という考え方のようです。
私も、そのようなやり方で生きていた時期もありました。
小学5年生くらいのとき、喧嘩に負けて、自分が正しくても力が無いとそれが通らない、という体験をしました。
その時、
「力の無い正義は、正義ではない。」
という、物心つく前から漠然と感じていた思いが強くなりました。
それがきっかけで、中学二年の時に、少林寺拳法の道場に通い始めたりしました。
でもね、どんなに頑張っても、その無力感や怒りは無くなりませんでした。
逆に、無力感や怒りを感じさせられる出来事を引き寄せていました。
今は、昇華というのは、面倒臭いと感じます。
すり替えたり、矛先を変えたりする必要はありません。
悔しさや無価値感や怒りなど、
心地よくない感情を芸術活動やスポーツに向けることはできるでしょう。
でも、それでは、心地よくない感情は無くなりません。
悔しさや無価値感や怒りなどをバネに頑張り続け、
幾らか前進するかもしれません。
ですが、どこまで頑張っても満たされない人生になります。
なぜなら、悔しさや無力感や怒りは、いつまでも自分の中にあり、それが現実を作り続けているからです。
過去を振り返ると、昔の自分よりも今の自分の方が格段に良くなっている、と思えます。
だから、
悔しさや無価値感や怒りなどがあったから、自分はここまで頑張れた、
と思うでしょう。
すると、悔しさや無価値感や怒りなどを癒すと、自分が無くなってしまうように思えてしまい、
悔しさや無価値感や怒りなどに執着してしまいます。
心地よくない感情は、ただのエネルギーです。
感じることを避けたために、自分自身のエネルギーの中に凍りついて残っているのです。
それは、川の中に置かれた岩のように、自分自身のエネルギーの流れを妨げています。
そのような状態で、芸術やスポーツに打ち込んだところで、本来の能力を発揮できるでしょうか？
凍りついたエネルギーが溶けて、本来の流れを取り戻した方が、
何倍も簡単に楽に楽しく、芸術やスポーツにエネルギーを使うことができます。
それだけでなく、感情が癒されたら、更に深みにある本質というエネルギーの源泉に繋がることができます。
すると、表現することに深みが増し、
表現することでで満たされるようになります。
もちろん、苦しさをバネに頑張り努力して行きたいなら、それは本人の自由です。
でも、今、どちらを選ぶかはとても大切です。
なぜなら、エネルギーが強まり加速しているからです。
どっちを選ぶにしても、とても早く大きく自分の世界が変わってしまいますから。
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