岩手で、気功やシンギングボウルをシェアされている方のブログで、懐かしい音を見つけました。
もう二十年近く前、グランドキャニオンへ行ったときに惹かれるよう買ったこのCD
Carlos Nakai 氏のEarth Spiritを思い出しました。
当時、お盆休み明けからクリスマス直前まで、仕事でアメリカのテキサス州に滞在していました。
週末の休みを利用して2度ほどセドナへ旅行しました。
そこで出会った日本人男性の案内で、セドナにから車で1時間ほどのところにあるネイティブアメリカンの居留区で行われるスウェットロッジに、初めて参加させてもらいました。
彼らは、初めて訪れた日本人を、神聖な儀式に温かく招き入れてくれました。
男だけで、全員が何も身につけぬ生まれたままの姿で、ドームの中に入り環になって座ります。
真ん中に掘られた穴に、真っ赤に焼かれた大きな石がいくつも置かれ、ドームの入り口が閉じられました。
メディスンマンが、真っ赤に焼かれた大きな石に、祈りとともに水をかけます。ドームの中は、一気に高温の水蒸気に包まれます。
突然の暗闇、そして全身を刺すような痛みに襲われ、パニックになりそうになりました。
その中で、男たちが次々に祈りを捧げていきます。
何人かの男たちは彼らの言葉で、何人かの男たちは英語で祈っていました。
あまり英語が得意でなかった私にも、彼らが遠く日本からやってきた私達を歓迎し、私たちのためにも祈ってくれていることがわかり、涙があふれました。
私は何を祈ったのでしょう。祈ったことなどなかったし、きっと片言の英語で温かく招き入れてくれたみんなへの感謝を述べる位が精いっぱいだったことでしょう。
彼らは、私たちのことも兄弟と呼んでくれるのですが、祈りの中で全員が兄弟のように感じました。きっと、過去生でセドナにいて、共にスウェットロッジに入ったこともある、そんな風にも感じました。とても素晴らしい体験でした。
祈りが終わり外に出た時、頭上には無数の星たちが輝いていました。
周りを見渡すと、無数の稲妻が360度に見えました。
周り中稲妻が光っているのに、頭上だけが晴れていたのでした。
夕食をごちそうになり、車に乗り込むと、ほどなく雷鳴とともに激しい雨が降り出しました。
セドナへ向かい車を走らせている間も、着いた後眠るまで、全く衰えを見せない雨と雷にスケールの大きさを感じました。
帰国後何年かして、西湖でスウェットロッジの設営に参加しました。その後何年か、スウェットロッジのファイヤーマンをさせてもらっていました。
ファイヤーマンは、ドームの外にあるかまどで、まきで石を真っ赤になるまで焼き、ドームの中にいるメディスンマンに渡すのが仕事です。
まきを足したり、石をすきのような道具ですくったり、火の至近距離での作業なので、慣れないと火傷をしたり髪の毛やまつ毛が焦げたりします。
火を感じ、風を感じ、ダンスをするようにとても楽しい時を過ごしました。
いま探したけど、CDは見つかりませんでした。
きっと、5年ほど前に別れた彼女のCDと一緒に、引っ越してしまったのでしょう。
そんなことを思い出しました。