ON AIR生徒会~SPRING~ と AWE
ON AIR 生徒会の新シリーズというか改定版 ~SPRING~がはじまり
AWEの方も物語が動き始めました
ON AIR 生徒会はコメディ要素の強いライトのベル感覚の作品でほのかに恋愛要素などもいれてある作品です
また、AWEは現実的な部分にサイエンスフィクションの要素を加えた緊迫感のある作品となっています
対局する二つの作品をこれから書いていこうと思います
ただでさえ、忙しい忙しい言ってるのに何やってんだかと思うでしょうが
まぁきにしないでください
そのうち「小説かになろう」さんや文芸社さんに送ってみようと思っています
ある程度の目処が立ちましたら修正を加えて一度に読みやすいようにする予定ですので
そのときはよろしくお願いします
AWEの方はやっと序章を終えそうなところですね
これから盛り上がっていきますので楽しんでいって欲しいと思います
ON AIR 生徒会!!~SPRING~ プロローグ
楽しい学校生活というものを誰しも望んだことはあると思う。
無論俺もその一人で甘酸っぱい恋をしてみたり、青春の汗を流してみたり、ただ友達とバカみたいなことをしたりして名残惜しいともいえる青春時代を過ごしたい、そんな望みを抱くというのは決して悪いことではないし、むしろこの繰り返される日常を変えてやるっ!楽しんでやるっ!という意気込みはとても大切だ。
確かに楽しい青春時代を送りたいと思う俺だが基本的には平和でのんびり毎日を過ごせたらいいと特に何かするわけでもなくのんびりと過ごせればいいとだらだら過ごして来たわけだけども、そういった平和な日常というものはとても脆く壊れやすい。
どう壊れていくかなんてそれこそ神のみぞ知ることなんだけどな。
とそんなことを俺は授業中にいつものように考える。今は英語の授業中。外では新一年生が体育の授業を受けている。新しい環境に慣れてないのかまだ緊張している感じが窓辺の一番後ろの俺の席からでも感じ取れる。
英語の授業というのは俺にとっては呪文の勉強のようなもの、短い文章ならいいけれど長い文章を書いたり、読んだりするというのはとても面倒くさいし難しい。
そして担当の教師の授業はいつも同じパターンで進んでいくためとてもつまらないが、パターンがわかると前の席で教師に見つからずに寝ているやつのように上手く時間を潰すことができるのはありがたい。
俺ももちろんパターンは完璧に把握しているため、この時間はいろいろと考え事に使うことにしている。そんなわけで今回の考え事のテーマは『春』というわけだ。
今の季節が春というのもあるし、俺が余所見で新入生の様子を現在進行中で見ているというのもある。
期待に胸を膨らませて、新しい制服に袖を通し、わくわくしながら新しい友人といろんなことを話す。多少授業はきつかったりもするがそれ以上に新しい環境で緊張しながらも部活動や学校生活というものを新鮮な感覚で過ごせるというものは一年生のうちだろう。
羨ましいかぎりだ。
俺も一年生のときに期待していなかったと言えば嘘になる。けれどもそこまで熱心でもなかったため友達は少ないし部活動兼委員会として活動している放送部にもあまり積極的に参加しているわけでもない。
そもそも放送部に入ったのも前で居眠りしている須野広美というおてんば娘に引きずり込まれたからだ。
まぁ嫌でもなかったしそれなりに楽しませてもらってるから文句は言わないでおこう。
昼食前のこの時間は中々にきついもの、腹が減るしつまんないしで早く終わらないかと何度も腕時計を見てしまう。こうやって何度も時間を確認すると時間が長く感じるんだよなぁ。
キーンコーンカーンコーンッ。とやっとのことでチャイムが鳴る。
須野はその音で目が覚めたのか、目を軽くこすりながら体を起こす。
「今日の授業はここまでだ。この部分はテストに出すからしっかりノートに書いて置けよ。じゃあ挨拶っ」
教師はちらりと須野の方を見る。どうやら寝てたのがばれていたらしいな……。考え事をしながらノートはちゃんと取っておいたし後で須野に見せてやるか。
「きり~つっ。礼」
『ありがとうございました~っ』
「着席」
ガラガラ音を立てて席に座り、クラスメイトの喧騒が広がっていく。そんな中、須野が後ろを向き俺に向かい
「ノートみせてっ!」悪びれる様子もなく元気な声で言い放つ。
「なんかおごれよ」
「う~今金欠だから今度でいい?」
「それでもいい」
俺はため息をつきながら予測済みだったのでまぁいいかとノートを渡して席を立つ。
「あれ?今日はお弁当じゃないの?」
「今日は弁当作ってこなかったんだよ。だから学食」
「じゃあ私もいく~」
「おごらんぞ」
「けちっ」
俺はブーブー言っている須野を引き連れて教室を出る。俺たちの教室は本校舎2階でそこから渡り廊下で隣の施設棟に学食へと移動する。普段は学食を使わないが教室の近くに渡り廊下があるため、他のクラスよりも早く移動できるのがありがたい。
「じゃあ場所取り頼んだぞ」
「はいは~い」
須野は弁当なので食券を買わないため席を確保してもらうことにする。近くに置いといたら食券買うときに勝手にボタンを押しかねないのだあのおてんば娘は……。
俺は須野と分かれて食券を売っている自販機の方に向かった。
After World's End ~ウォーゲーム~
『1』か『0』か。
それは裏か表かということに良く似ている。それは在るか無いかということに良く似ている。
俺たちが良く使うコンピュータも『1』か『0』かということを使っていて、この世界も一番初めには『1』か『0』かが重要になってくる。
何を考えるにしても、何を定義するにも、在るか無いかが問題だ。
無いものをいくら考えても証明はされず、無いものを定義したところで信用性は無い。
『0』に何をかけたとしても結局答えは『0』。
何も無い。
俺の目の前で起きているこの惨劇ははたして『1』か『0』か。
答えは『0』だった。
何をかけたところで『0』だったはずの可能性にメアリーという新たな存在、ウイルスという脅威が乗算ではなく加えられたということなのだろう。『0』に何をかけても『0』であり続けるが、そこに加算されたとき、それは変化する。
そう。
何を考えるにしても、何を定義するにも『0』に対してでは意味を成さないが、『0』の事象に対して『何か』を加え、対象を作り出せばいい。もとは『0』であってもそこには『何か』がある。
俺の中に未完成のパズルがあったとしよう、完成することのないパズルの一つ一つのピースはほとんど隣り合うことがない。
目の前で起きた事故、メアリーというコンタクトアクターとの出会い、ウイルスの発生と感染拡大。
非日常的なこのピースはばらばらだった。俺という枠の中で隣り合うことの繋がりあうことのないものだと思っていたが、今そのピースがそれぞれ繋がるようにはまっていく。ぴったりと寄り添うように……。
「メアリー、今目の前で起きていることは現実か?」
「カメラ、周りに向けて……」
俺は携帯を耳から放して、カメラで取るように周辺を映す。
橙と赤の中に黒が混じる気持ちの悪い世界がそこにある。火と煙、車と人、救うものと救われるもの。
一つ一つをゆっくりとかみ締めるように見ながら携帯を持ち上げあたりを確認していき、ある程度見せた後、再び耳に携帯を当てる。
「これは現実か?」
「……YES」
メアリーはたった一言。その一言を少しの間を空けて、ためらうかのように俺に突き刺す。
「帰るぞ」
俺はそういって歩き出す。地下鉄は使えないと聞いた。自転車も今はない。まともな道もない。まるでどこかの戦場のような風景を俺は足早に歩く。何も見えない、何も聞こえていないように思えるだろう、「助けてくれ」という声や苦しそうなうめき声、ブレーキの甲高い金属音と人の悲鳴。まだ聞こえる壊れたクラクションの騒音と野次馬や救助に来た人の喧騒。俺は全てを無視して歩く。歩きながら俺は強い口調で言う。
「帰ったら聞かせろ。ウイルスについて」
「わかった」
確認の声を聞いたところで俺は耳から携帯を放しパチンッと閉じる。壊れるのではないかという力で携帯を握り締めたまま、俺は真っ直ぐメアリーのいる家へと向かうことに集中した。